ついに日本でも法改正!マイクロプラスチック
PLASTIC 2018.06.22

ついに日本でも法改正!マイクロプラスチック

こんにちは。グリーンピース・ジャパンの石原です。

ここ数週間、プラスチックをめぐって国内外で大きな動きがありました。

特に話題となっているのが、マイクロプラスチック。5mm 以下の細かいプラスチックです。

もともと極小のサイズで製造された 「マイクロビーズ」は歯磨き粉などに使われることがあり、海外ではイギリスやカナダなど規制している国もあります。

また、ペットボトルやパッケージなどの大きめのプラスチックが海に流出し、日光、風、波などにさらされ、月日をかけて小さくなっていく場合もあります。

マイクロプラスチックは海に流出すると、細かくなる一方で分解はされず、魚が飲み込んでしまいます。東京湾では、カタクチイワシの8割の内蔵からマイクロプラスチックが検出されています[1]。海の生きものに取り込まれるプラスチックは海洋食物連鎖に影響を与えると指摘されていて、その影響は未知数です。

マイクロプラスチックの使用抑制を求める法律が成立

日本の国会では、先週、海ごみ対策の法律が9年ぶりに改正されました。

大きな動きとして、今問題となっているマイクロプラスチックが取り上げられ、事業者にマイクロプラスチックの使用の抑制に努めることを明記しました。

実は私も、今年5月に立憲民主党の環境部会に招かれ、プラスチックによる海洋汚染について説明しました。止まることなく毎分、トラック1台分のプラスチックが海に流出していること[2]、50%以上のウミガメがプラスチックゴミを食べてしまっているなど[3]、多くの海の生きものがプラスチックごみで傷ついていること等を伝えました。グリーンピースはこれまでも世界中の市民と共にマイクロプラスチック問題に取り組んできました。今回の法律改正に関わらせて頂いた事は、日本そして世界中の市民と一緒になって取り組んできた事が一つ形になったことの証でもあります[4]。

写真:立憲民主党 生方幸夫議員の事務所にて面談

今回の法改正でマイクロプラスチックの使用抑制が決まったことは一歩前進ですが、あくまで企業に自主的に求めているだけで、規制ではありません。そして、海に流れ出してマイクロプラスチックになってしまう可能性のある使い捨てプラスチックについての規制は含んでいません。

海外では、イギリスや台湾、インドなど、使い捨てプラスチックの規制に乗り出している国や地域も多くあります(参考:ファクトシート)。

プラスチック汚染をめぐる取り組みに、海外と大きなギャップが生じてきています。

G7海洋プラスチック憲章に署名しない日本政府

今年6月にカナダで開催されたG7でも、プラスチック問題について議論されました。

プラスチックごみによる海洋汚染を解決していくため、「G7海洋プラスチック憲章」が提唱されました。プラスチックごみの削減やリサイクルの促進などが主な内容でしたが、日本とアメリカだけが署名しませんでした。

日本が署名しなかったことについて、グリーンピースは、「G7海洋プラスチック憲章は、プラスチックの生産を削減することよりも、リサイクルとその他の活用を中心においていますが、日本と米国が同憲章に署名すらしなかったことは、恥ずべきことです」と声明を発表しました(参考:プレスリリース)。

私たちの身の回りからプラスチック削減へ!

レジ袋やストローが禁止になったら、私たちは不便と感じるでしょうか?

すでにお気に入りのエコバッグやマイボトルを持ち歩くことが習慣になっている人もたくさんいたり、プラスチックストローに変わるクリエイティブなアイデアも登場し、例えば植物パスタ(!)を使ったストローがすでに使われています。

日本でも、海をプラスチックごみでいっぱいにしないために、動き始めている人たちがたくさんいます。

しかし、私たちの力だけではプラスチック汚染は解決できません。政府も企業も、それぞれの役割を果たす必要があります。

多くの方が声を上げてが後押しすれば、日本でも政府や企業がイニシアティブをとり、使い捨てプラスチックをやめて、リユースすることを基本にした循環型の社会に進むことができるはずです。

プラスチック規制先進国のイギリスなどでも、そうした生活者の声で規制が進んでいます。一緒にプラスチック汚染を止めよう、と政府や経済界に伝えましょう。

 

参考

[1] 日本経済新聞「カタクチイワシの8割からプラごみ 東京湾で、国内初」2018 年 6 月 8 日.
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG09H0W_Z00C16A4000000/

[2] Jambeck, J R, R Geyer, C Wilcox, T R. Siegler, M Perryman, A Andrady, R Narayan, and K L. Law. “Plastic Waste Inputs from Land into the Ocean.” Science. 347.6223 (2015): 768-771. Print. http://science.sciencemag.org/content/347/6223/768

[3] Baulch, S., & Perry, C. (March 15, 2014). Evaluating the impacts of marine debris on cetaceans. Marine Pollution Bulletin, 80, 210- 221. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0025326X13007984

[4] 参考:立憲民主党ニュース「G7海洋プラスチック憲章に日本が署名しなかった件について

「一緒にプラスチック汚染をとめて!」声を届ける >

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ライター プラスチックフリーチーム 石原

プラスチックフリーチーム 石原

石原 謙治 Kenji Ishihara
プラスチックキャンペーン キャンペーナー。趣味はサッカー観戦です。

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