FMCG(日用消費財)メーカーによるプラスチック汚染の規模が明らかに ーーグリーンピース、世界的な調査を実施
RELEASE PLASTIC 2018.10.24

FMCG(日用消費財)メーカーによるプラスチック汚染の規模が明らかに ーーグリーンピース、世界的な調査を実施

【ジャカルタ、10月23日(現地時間)】国際環境NGOグリーンピース・インターナショナル(本部)は、主要なFMCG(日用消費財)メーカーに対する調査を行い(注1)、使い捨てプラスチックに依存した商品の販売が、プラスチック汚染を引き起こしている「使い捨て経済モデル」の主原因であることが明らかになりました。

調査対象企業の中に、使い捨てプラスチックの生産と販売の規模拡大に歯止めをかける方針のある企業は一社もなく、現在企業が模索している解決策は、プラスチック汚染を永続させるものでしかないと言えます。今回の調査では、日用消費財メーカーのコミットメント、行動、実績が、プラスチック包装材や廃棄物による、環境と社会への影響に、どの程度対応しているかを調べました。

グリーンピース・東南アジアのプロジェクト・リーダー、アフマド・アショフは、「この調査を通じて、日用消費財業界の中で、プラスチック汚染対策の先進企業を特定しようとしていましたが、その代わりに、業界全体がプラスチックの汚染の危機に責任を負わず、現状維持を試みていることが分かりました。透明性が欠如しており、これらの企業が現在公約していることは、将来使い捨てプラスチックの使用を増加させることを可能にしています。それを変えなければいけません」と訴えました。

「こうした企業の現在のビジネスモデルは、最終的に全てのプラスチック包装材が回収され、新しい包装材または製品にリサイクルされることを前提としています。 しかし、世界的に見ても、今日まで使い捨てプラスチックのわずか9%しかリサイクルされていないのが現状です。もはや使い捨て商品や包装材が受け入れられない来るべき未来に向けて、同業界は、急速にビジネスモデルを変える必要があります」と続けました。

グリーンピース・ジャパンのキャンペーナー、石原謙治は「日本でも、環境省が使い捨てプラスチックの排出量を2030年までに25%削減する方針を打ち出しました。それに倣って企業も使い捨てプラスチック製品を削減することが急務です。リサイクルだけではプラスチック汚染問題が解決しないことは明らかで、企業は使い捨てプラスチックのフットプリントを段階的に削減する年間目標を設定し、使い捨て製品に頼らないビジネスモデルに転換することが求められます」と述べました。

使い捨てプラスチック製品の売上高が最も高い4社(コカコーラ、ペプシコ、ネスレ、ダノン)は、『ブレイクフリープラスチック 』により42カ国で実施された、239回の清掃活動とブランド調査においても、最も多くごみが見つかったトップ4の企業でした。

今回の調査レポート「コンビニエンス・クライシス:プラスチック汚染のパンデミックの背後にある企業」は、以下の11社に焦点を当てています:コカ・コーラ、コルゲート・パルモリブ、ダノン、ジョンソン・アンド・ジョンソン、クラフト・ハインツ、マース、ネスレ、モンデリーズ・インターナショナル、ペプシコ、プロクター・アンド・ギャンブル、ユニリーバ

【調査結果】

使い捨て包装材は、全ての日用消費財メーカーが使用する主な販売システムであり、変化の兆候はない。

調査対象の日用消費財メーカーの中で、使い捨てプラスチックからの撤退へのコミットメントを含む、包括的な戦略を持つ企業はなかった。

・実際には、ほとんどの日用消費財メーカーは、使い捨てのプラスチック包装材および廃棄物の量を増やしている。

ほとんどの日用消費財メーカーは、自社の包装材のうちリサイクルされている量や、プラスチック廃棄物の最終な行き先については把握していない、または開示していない。

・プラスチックを大量に使用しているにもかかわらず、企業が検討している解決策は、主にリサイクルできる包装材の開発またはリサイクルの促進であり、削減または新しい配送システムの構築ではない。

同業界では透明性が欠如しており、日用消費財メーカーの中で、プラスチックの使用に関する重要なデータを開示する意思のある企業はほとんどない

日用消費財業界は、世界最大の産業の一つです。 ほとんどの日用消費財メーカーは毎年1〜6%の間で、成長しています(注1)。現在の傾向が続く場合、使い捨てプラスチックの使用は並行して増加することになります。

※写真とビデオはこちら

注1)レポート「コンビニエンス・クライシス:プラスチック汚染が引き起こすパンデミックの裏側」は、ネスレ、プロクター・アンド・ギャンブル、ペプシコ、ユニリーバ、コカ・コーラ、クラフト・ハインツ、モンデリーズ・インターナショナル、コルゲート・パルモリブ、ジョンソン・アンド・ジョンソン、ダノンの各企業の年次報告書に記載された公式声明を評価している。

エクゼクティブサマリー(日本語訳)
全文(英語)

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