全国1000人への「異常気象と気候変動、石炭火力発電に関する意識調査」ーー温暖化の影響との関連、脅威を感じる人80%以上
RELEASE ENERGY 2018.08.21

全国1000人への「異常気象と気候変動、石炭火力発電に関する意識調査」ーー温暖化の影響との関連、脅威を感じる人80%以上

国際環境 NGO グリーンピース・ジャパン(東京都新宿区、以下グリーンピース)は、西日本豪雨や最高気温の更新と猛暑など、この夏の日本の気象と地球温暖化との関連、また地球温暖化の主要な原因である石炭火力発電について国内1000人を対象に意識調査を行い、本日8月21日、その結果を発表しました。8割以上が異常気象や地球温暖化に危機感を抱く一方、日本が世界の潮流に逆行して推進する石炭火力発電所の現状については、一般市民の認知が非常に低いことが浮き彫りになりました(注1)。

 

2018年7月は世界的にも命にかかわる危険な1カ月となり、世界中で最高気温の記録が更新されました。世界気象機関は7月24日、世界的に猛暑や豪雨は気候変動の結果として増加しており、長期的な地球温暖化による傾向と関係しているという見解を示し、日本の気象庁も7月の豪雨や猛暑について、8月10日に同様の指摘をしました(注2)。洪水被害や熱中症による死者や搬送者の数が連日話題となる中、温暖化や気候変動およびその主因となる石炭火力発電所についての言及は、国内ではほとんど見られなかったことから、人々の認識を調べるために、グリーンピースが調査会社に委託して調査を実施しました。

 

【調査結果サマリー】

  • ・西日本豪雨や最高気温の更新と猛暑など、この夏の日本の気象に8割を超える人が脅威を感じている
  • 長期的な地球温暖化による傾向と関係していると思う人は84%
  • ・火力発電のうちもっとも多くのCO2を排出するのが石炭火力であることは約半数の人が知っていた
  • ・他方、国内で多くの石炭火力発電所が稼働していることや、35基の新設計画についての認識は10-15%にとどまった
  • 電力供給に問題がないなら石炭火力発電所の新設はやめてほしい、という人が最多の50%を占めた
  • ・日本以外のG7諸国や金融機関で石炭への依存を控える傾向が加速していることは、4人に1人しか知らなかった

 

グリーンピース・ジャパン エネルギープロジェクトリーダーの高田久代は、「8割の人が最近の日本の気象を心配し、温暖化との関連を感じている一方で、その主な要因である石炭火力発電を未だに推進している日本の現状を、多くの人が知らないという事実に危機感が募ります。パリ協定の目標を達成するためには、日本は2030年までに石炭火力発電所を閉鎖する必要があります(注3)。新設が許される余裕も理由もありません。世界が大きく脱石炭・脱化石燃料に動く中、人々がその動きを知らずにいることは、対策が遅れるばかりか、新たに生まれる産業や雇用の機会も逸してしまうでしょう。グリーンピースは、温暖化と気候変動によって気象災害が深刻化することを防ぐため、さまざまステークホルダーとの協働を継続、強化していきます」と語りました。

 

本日、グリーンピースとともに環境省記者クラブで記者会見を行った気候ネットワーク理事の平田仁子氏は、「これだけの異常な気象現象が連続しているにもかかわらず、その原因に目が向けられていないことは大きな問題です。このままでは気候関連の被害はさらに深刻になるでしょう。気候変動政策の強化が急務です。特に、最大の要因である石炭火力発電所を今後30基以上も建設しようとする計画を直ちに止めるべきです。必要な電気は今ある設備で十分供給でき、新たな設備の必要性はありません。大都市に近い神戸や千葉にも建設される計画を含め、石炭火力発電は、人命にかかわる気候リスクを拡大させるだけです」と訴えました。

 

注1)『全国1000人に対する異常気象と気候変動、石炭火力発電に関する意識調査調査』

国内在住の1000人を対象に18~79歳で10代刻みの男女の人口構成比に合わせてオンラインで実施・回収。回答者はすべての都道府県に分布。調査期間は2018年8月8日〜10日。グリーンピースが楽天インサイト株式会社に委託して実施。

 

注2)気象庁「平成30年7月豪雨」及び7月中旬以降の記録的な高温の特徴と要因について

 

注3)パリ協定に基づく日本の石炭火力フェーズアウト 政策決定者と投資家への示唆(自然エネルギー財団)

 

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