2017/10/17 米裁判所、レゾリュート社のグリーンピースに対する訴えを退ける
RELEASE ENERGY 2017.10.17

2017/10/17 米裁判所、レゾリュート社のグリーンピースに対する訴えを退ける

10月16日(サンフランシスコ現地時間)、米カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所は、大手伐採企業レゾリュート社[1]がリコ法(マフィアなどの犯罪組織を取り締まる法律)を元に、グリーンピースやスタンド・アースといった市民団体や個人に対して、多額の損害賠償を求めて論争を招いていたスラップ訴訟(恫喝訴訟)を全面的に退けました[2]。

裁判所の判断は、言論の自由、公共の利益のための合法的な意思表示といった民主主義の根幹を攻撃する企業の行為は許容されないという明確なメッセージを伝えています。地方裁判所判事のジョン・S・タイガー氏は、判断の理由について、「グリーンピースの主張は、自身の意見や異なる見解を表明するという、私たちの民主主義の中核をなすものである。グリーンピースの報告書は、科学的な調査もしくは事実に基づいている」とし、さらに「このような科学的な見解の相違は、裁判所ではなく専門機関で解決されるべきだ」と述べました。

レゾリュート社は、手続きを経て訴状の修正を認められますが、グリーンピースはそのような試みも同様の結果に終わるだろうと確信しています。

今回の判断を受けて、グリーンピース・USAの法律顧問を務めるトム・ウェトラーは以下のように述べました。

「法制度を悪用して社会問題へ正当な批判を封じ込める試みを、裁判所が明白に却下したことを私たちは嬉しく思っています。今回の判決は、私たちにとって、また私たちが共有する価値観、そしてカナダ北方に広がる森にも、非常に明るいニュースです。森林保全に全力を注ぐ団体や活動家が犯罪組織の一味であるというレゾリュート社の主張は理屈に合っておらず、憲法上の権利と民主主義をより広範囲に脅かす悲しい兆候です。伐採企業の申し立ては、環境を守ろうとする声をかき消すための、あからさまな試みでした。最近では、ダコタ・アクセス・パイプラインのプロジェクトに関わる石油会社エナジー・トランスファー・パートナーズ(ETP)が、他でもないトランプ米大統領が頼りにしている法律事務所の庇護のもと、非常に似通った法的手段をとることを決めています[3]。

これらの訴訟の類似性は明らかで、言論の自由を標的としたこの卑劣な秘策こそが、真の懸念要因です。裁判所が今日、それは勝ち目がないと示したことに、私たちは感謝していますが、これによりETPのような企業による嫌がらせが今後完全になくなるわけではありません。

ETPの訴訟は、レゾリュート社のためにKasowitz法律事務所がグリーンピースに対して用意した偽の申し立てや法的主張の多くを、リパッケージしたものです。レゾリュート社に対する判決は、ETPの訴訟にも未来は無いと、明確に示すものです。どちらも典型的な恫喝訴訟(スラップ訴訟)です。これらの訴訟は、正義を貫くためのものではなく、高額で長期的な係争を起こすことで、言論の自由を脅かすことが目的です。トランプ氏が頼りにする弁護士が主導する企業によるハラスメントは、直ちにやめさせなければなりません」

グリーンピース・USAのシニア森林担当のダニエル・ブランディスは続いて次のように述べました。

「今回の司法判断は、レゾリュート社による対立的で弱い者いじめをするような戦略は、時間と労力の無駄であることを実証しています。レゾリュート社は、グリーンピースを含む環境保護団体と協力し、森林破壊を伴う事業の問題に対処し、持続可能な方向を目指す協調体制を築くべき時です。貴重な労力を訴訟の修正に費やすのではなく、グリーンピースはレゾリュート社が重い腰をあげ、解決策を求めて協働することを望みます。カナダ、そして世界中の何千人もの人々が、森林の保護を求めてきました。レゾリュート社は、今こそ彼らの声に耳を傾けるべきです。世界には、健やかな北部大森林が必要です。私たちが共に協力しあえば、先住民族の人々の人権を尊重し、地元のコミュニティを守り、ウッドランドカリブーのような脅かされている種の生存を支えるための長期の持続可能な解決策を立てることができます。」

 

Notes to editors:
[1] On May 31, 2016 Resolute Forest Products filed a CAD$300 million lawsuit under the Racketeer Influenced and Corrupt Organizations Act (RICO) in the United States District Court for Southern Georgia, against Greenpeace International, Greenpeace, Inc., Greenpeace Fund, Inc., STAND.earth (formerly ForestEthics), and five individual staff members of these independent organizations. The case was transferred to Northern California on May 16, 2017 when Resolute failed to demonstrate that the case should be heard in Georgia.

This is Resolute’s second lawsuit against Greenpeace. In 2013, the company filed a CAD$7 million defamation case against Greenpeace Canada and two staff members in Ontario, which is still pending. Click here for more information about the existing legal cases between Resolute Forest Products and defendants, or copy this to your browser: http://www.greenpeace.org/resolutelawsuits/

[2] Click here to download a copy of the order.

[3] On August 22, 2017 Energy Transfer Partners filed a multi-million dollar lawsuit under under the Racketeer Influenced and Corrupt Organizations Act (RICO). Click here for more information about the existing legal cases between Resolute Forest Products and defendants, or copy this to your browser: http://www.greenpeace.org/usa/global-warming/greenpeace-v-energy-transfer-partners-facts/

国際環境NGOグリーンピース・ジャパン

関連キーワード