京都議定書:ブエノスアイレスでは何が話し合われるのか?[国連気候変動枠組条約第4回締結国会議における課題]国連気候変動枠組条約(UN Framework Convention on Climate Change =FCCC)第4回締結国会議:1998年11月2日~13日、ブエノスアイレスにて開催メディア用ブリーフィング・ペーパーby グリーンピース・インターナショナル
RELEASE ENERGY 1998.10.23

京都議定書:ブエノスアイレスでは何が
話し合われるのか?
[国連気候変動枠組条約第4回締結国会議における課題]

国連気候変動枠組条約(UN Framework Convention on Climate Change =FCCC)
第4回締結国会議:1998年11月2日~13日、ブエノスアイレスにて開催
メディア用ブリーフィング・ペーパー
by グリーンピース・インターナショナル

昨年12月に、世界各国の環境大臣が京都に集まり、国連気候変動枠組条約の京都議定書を作成した。この議定書で先進工業諸国は、「温室効果ガス」の排出量を90年比で少なくとも5%削減すると公約した。
しかし、議定書は単なる「枠組み」であり、CO2排出量を削減するために必要なメカニズムとルールの概要が定められているだけである。
残念ながら、京都議定書締結に向けた最後のぎりぎりの交渉の中で、数多くの環境に関する重要な検討課題が積み残されたり、または非常に問題のある形で決着したりした。

グリーンピースでは、京都議定書を詳細に検討した結果、本議定書にはあまりに多くの抜け穴があり、議定書締結時に期待されたようにCO2排出量が削減されるどころか、増加してしまう可能性さえあるとの結論に達した。

今後2年から3年の間に、締結国は定期的に集まり、京都議定書で概略を定めたメカニズムの詳細を検討したり、全体的な原理原則に関する協議を行うこととなっている。最初の大きな会議は、この11月にブエノスアイレスで開催される第4回締約国会議(COP4)である。

第4回締約国会議における主な課題は、以下の二つである。

京都議定書の実施に向けた勢いを持続させる。ブエノスアイレスでは、京都議定書の詳細協議に関する期限をはっきりと定めた活動計画を策定する必要がある。

詳細協議において、気候変動枠組み条約の目的を忘れ、京都議定書を骨抜きにしてしまってはならない。さまざまな抜け穴が作られてしまい、全体としては、期待された削減が達成されないどころか、逆にCO2などの温室効果ガスの排出量を増加させてしまう結果となる危険がある。地球の大気や気候は、このような事態を許容できる状態ではない。
京都議定書では、2008年から2012年の間に、先進工業諸国からのCO2などの温室効果ガスの排出量を削減することにより、気候変動を防止しようとしている。この削減量は、基本的に、1990年の排出量が基準とされている。
現在の状況から判断すると、京都議定書で定められた削減量では気候変動を防止するには不十分であり、さらなる排出量削減交渉を行う必要がある。発展途上国に対するCO2排出量の削減メカニズムは、技術開発の時間が必要であるとして、導入は将来に延期されている。

排出量の削減目標だけでなく、京都議定書では、排出量の削減を実現するための複雑なメカニズムの概要も定められている。これらのメカニズムの一部は、ブエノスアイレス会議でも議題に上る予定である。削減目標全体が適切であるかどうかの再評価も行う予定であるが、各国別の削減目標は協議の対象外となっている。

以上を踏まえて、ここでは次の四点について、グリーンピースの見解を述べたい。
土地利用変化と林業を「炭素吸収源」として取り扱い、化石燃料使用量の削減をオフセットする。
クリーン開発メカニズム
炭素排出量取引
排出量削減目標の妥当性の再評価

1)土地利用変化と林業による吸収源
:科学的な検討結果を待つべきか?

ブエノスアイレス会議における焦点のひとつは、「炭素吸収源」に関する検討である。一般に、炭素吸収源(単に「吸収源」ともいう)とは、海洋や森林など、地球が二酸化炭素を吸収する、自然のさまざまなメカニズムのことである。

京都議定書では、化石燃料からの温室効果ガス排出量の削減目標を達成するために、1990年以降に行われた吸収源の増強活動を「カウント」する方法が特に定められている。つまり、新しく森林を植えた場合(法律表現による「植林:afforestation」または「再植林:reforestation」)、その森林が吸収するCO2を排出量削減としてカウントし、自国の実際の排出量から差し引くことができるのである。
森林火災(アマゾンやインドネシアが有名)による森林減少(deforestation)が世界中に蔓延していることに鑑み、グリーンピースは、このようなスキームによる炭素クレジットは厳しく制限すべきであると考える。

京都議定書では、1990年以降に開始された植林プロジェクトや再植林プロジェクトを炭素クレジットとして蓄積しておくことにより、締約各国は、2008年から2012年における排出可能量を増大できるとされている。逆に、1990年以降に森林を減少させる活動を行った場合、それは2008年から2012年における排出量の増大とみなされ、排出可能量は削減される。
しかし、京都議定書の文言には、抜け穴がある。特に、植林や再植林の定義が重要である。
これを注意深く定義しておかないと、たとえば、貴重な原生林から木材を収穫し(これは、排出量としてカウントされない)、その再生分を「再植林」プロジェクトであると主張することも可能になる。このようなことを許せば、原生林に手を入れない場合よりも、大気の状態はさらに悪くなる。

【例:カナダの材木業界】
カナダは、ブリティッシュコロンビア州の原生林の一部を2008年までに伐出する計画であるが、これを実行すると、理論的には、カナダは炭素クレジットを手に入れることが可能なのである。なぜ可能なのか? それは、「再植林」という言葉がはっきりと定義されていないため、原生林を伐出するカナダのような国は、これを木材収穫(「森林減少」ではない)と呼ぶことができるからである。
「木材収穫」では伐出した跡地に植林を行うため、「森林減少」とはみなされないのである。若木は生長が速いこと、また、樹木の地上部分に固定される炭素量だけがカウントされるため、ネットで莫大な吸収源ができたとカナダは主張し、炭素排出可能量を増加することができるのである。
しかし、原生林とその土壌は、管理森林よりもはるかに多くの炭素を蓄えており、この蓄えられていた炭素のほとんどは、収穫後に大気に放出されるため、大気中の炭素濃度は増加することになる。

同様に、土壌からの炭素の放出量はカウントせず、地上部分の炭素の固定量だけをカウントすることも可能である。
持続不可能な植林方法を採用した場合、地上における炭素の固定量は増加するが、浸食が加速し、土壌中に貯蔵された量よりも多くの炭素が大気中に放出されてしまう危険性がある。森林による「クレジット」は手にはいるが、全体としては大気中のCO2濃度が高くなるという、矛盾した事態となる可能性がある。

米国をはじめとする複数の国は、この条文の解釈とカウントする内容について、今すぐにでも決定しようと強力な交渉を展開している。これに対して大多数の国々は、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が科学的評価を下してから、法的拘束力のある決定を行うように求めている。

このような排出量削減の骨抜きを防止する唯一の方法は、ネット排出量に対する吸収源の算入方法に関する科学的証拠に基づいたルールを作成することである、とグリーンピースは考える。

2)クリーン開発メカニズム(CDM)

京都議定書で合意されたクリーン開発メカニズムは、発展途上国によるCO2排出量を削減できるクリーンな技術の開発を支援することが目的であるとされている。CDMは、そのようなプロジェクトに対する支援を行えば削減量の一部を自国の「CO2クレジット」として利用し、温室効果ガス削減目標の達成に役立てることを先進工業諸国(附属書I締約国)に許す、という形で、そのような技術を「奨励」している。

ブエノスアイレスでは、CDMの基本原則、対象範囲、監督責任などについて協議、決定されるものと思われる。環境という観点では、クリーン開発メカニズムを本当にクリーンで、グリーン、そして持続可能な開発と両立できるようにするということが、最も重要であろう。

このようなシステムは複雑なものも簡単なものも考えられるが、計画がしっかりしていないと、誤用される危険性が高い。
CDMとは、先進工業国がCO2を大気中に放出し続けるために、発展途上国における省エネルギープロジェクトに金をそそぎ込むためのものではないはずだが、そのように考えている国もあるように見受けられる。
CO2排出量の削減とは、先進工業国が先行して行い、最終的には発展途上国も行うものであるということが前提かつ原則であることを、はっきりと確認する必要がある。
京都議定書では、「現実、計測可能、かつ長期的な気候変動防止の進展があり… …そのプロジェクトがなかった場合と比較して排出量の削減量が多くなった」場合に、CDMによる排出量クレジットが与えられることになっている。しかし、経済的な解析によると、CDMクレジットによる排出量削減は、期待されたほどにはならないと思われる。

CDMに対するグリーンピースの見解は、CDMはクリーンでエネルギー効率の高いエネルギーの生産形態と利用形態を推進するためのものであるべき、というものである。CDMの対象とするのは、再生可能エネルギープロジェクトや技術的に高度な高効率エネルギープロジェクトに限るべきである。

クリーン開発メカニズムと発展途上国における森林の関係は
良いか悪いか?

米国やコスタリカをはじめとする多くの国々およびNGOや企業の一部は、発展途上国の森林保護にCDMを使用しようと考えている。どういう理屈であろうか?
ひとつは、放置すれば伐出や皆伐されたり、劣化したりする森林をCDMプロジェクトにより保護し、排出されずにすんだ炭素排出量をクレジットとする、という考え方である。これは、「森林保全」と呼ばれている。この方法の問題点は何であろうか?

問題は、国境内の森林すべてに関する活動をカウントする必要がなく、カウントする活動を選択できるということである。この場合、自国の利益になる活動だけがカウントされることになる(他の場所で発生する森林減少は無視される)。
ある地域が、CDMがなければ皆伐されたかどうかを確認することは、ほとんどの場合不可能である。また、国内のすべての森林による貯蔵量をカウントしなければ、ある地域を保護した結果、他の地域で伐採が行われることにもなりかねない。つまり、全体として、森林減少による排出量が本当に減少したのかどうかを確認することはできない一方、先進工業国の排出量を増加させる結果を招く可能性は高いということである。

たとえばドイツ政府の気候変動に関する科学的諮問委員会*1 であるWBGUは、この問題の検討を行い、最近、以下のような結論に達した。

「先進工業国は、発展途上国で行われた植林プロジェクトに対して排出量クレジットを取得できる可能性がある(12条)。この場合、皆伐による排出量は先進工業国でも発展途上国でもカウントされないため、一次林の皆伐に対するインセンティブとなるものと思われる」

各国とも、CDMプロジェクトによるクレジットを過大に評価したいと考えるという点も、CDMに関する基本的問題点のひとつである。
クレジットを購入する国は、温室効果ガスをなるべく多く排出できるように、なるべく安く、なるべく多くのクレジットを取得したいと考えるであろう。一方、発展途上国に対しては法的拘束力のある排出量制限は存在しないため、クレジットを過大に評価しても、ペナルティを受ける心配はない。あまりに多くのクレジットを「他国に与え」ても、目標達成が厳しくなることはあり得ない。目標自体が存在しないのだから。
よって、クレジット(ベース排出量からプロジェクト排出量を差し引いたもの)は、現実の値よりも過大に評価され、地球全体のCO2排出量はさらに増大することになる。

もう一つの問題は、そのプロジェクトが本当に「追加」プロジェクトであるかどうかに関する判定方法と、クレジット対象となるプロジェクト期間の決定である。
たとえば、いわゆる「クリーンコール」プロジェクトに対して、発電所の寿命、つまり30年から40年もの間、クレジットを与えるというのは、正しいやり方なのであろうか? もしこれが正しいのであれば、CDMシステムは、気候変動の原因となる活動にクレジットを与えることになり、長期的な気候変動を防止するどころか、気候変動を促進することになってしまう。

【仮想例:米国が中国において、「より」エネルギー効率の高い
石炭火力発電所の建設に資金提供を行う場合】
中国で建設されるであろう石炭火力発電所よりも効率の高い発電所の建設に、米国が資金を提供するというケースが考えられる。米国の資金提供があれば、中国が現在持っている石炭技術ではなく、「クリーンコール」2テクノロジーを採用することが可能になる。この技術は、中国が計画していた「ダーティな」石炭技術よりも発生する汚染が少ないと言われている。つまり、その発電所から排出されるCO2の量が削減されるというわけである。

このCO2排出量の削減量の一部またはすべて(CDMによる)を、米国は、「炭素クレジット」として受け取る。(中国は、このクレジットの一部を他の目的(売却)のために自国に残すことも考えられる)
このような場合、発展途上国が自らエネルギー効率を高めようというインセンティブはない。

一方、石炭火力発電所を稼動し続けるするということは、中国は、CO2排出量を長期的に増大させていくことになる。この発電所が建設されれば、ダーティでCO2を大量に排出するエネルギー源である石炭を、中国が今後何十年にも渡って使い続けることが決定してしまう。
つまり、CDMにより、廃棄すべきエネルギー技術を21世紀まで存続させ、本当に必要な再生可能エネルギー技術の導入を遅らせることにもなりかねないわけである。総合すると、長期的な気候変動の防止戦略としては、あまり適していないと思われる。

政策論議を見ても、グリーンピースが抱いている懸念が現実のものとなる可能性があることは明らかである。いわゆる「クリーンコール」*2 テクノロジーを開発している米国やオーストラリア、カナダなどの石炭輸出国は、CDMを強力に推進している。
グリーンピースは、石炭は再生可能エネルギーではないため、石炭技術はCDMの対象外とすべきと主張している。林業プロジェクトや土地利用変化プロジェクトも、CDMの対象からはずすべきである。

発展途上国において、CO2を排出する発電所の代わりに原子力発電所を建設した場合、CDMクレジットを与えるべきであると主張している国もある。
しかし、原子力エネルギーには、地球温暖化以外の危険性があるため、このような選択肢をとることは考えられない。放射性廃棄物の処理問題や原子力発電所の安全性、原子力兵器の拡散問題などを抱えた原子力エネルギーを、気候変動の防止手段として促進するわけにはいかない。
再生可能エネルギーは、放射能の半減期など無縁なのである。

ブエノスアイレスでは、各締約国は、CDMの監視機関として執行理事会*3 を採択するものと予想される。この執行理事会の構成がどのようになるかにより、ある程度は、CDMが環境問題と経済性のいずれに重点をおいて執行されるかが決まることになると思われる。
気候変動という大きな問題に対処するためには、このような委員会に独立機関として強力な権限を与えるとともに、業界からの強力な圧力に対抗できるようにする必要がある。また、南北の比率も同等とする必要がある。プロジェクトの認証プロセスを慎重に検討し、環境保護策を十分に組み込む必要がある。

一国がひとつのCDMプロジェクトから得られるクレジット単位数についても、さらに議論する必要がある。
解決法のひとつとして、締約国がCDMプロジェクトから得られるクレジット単位数に対して、厳密かつ少ない制限値を設けるという方法が考えられる。また、クレジットの供与時期は、実行可能性の調査(フィージビリティスタディ)を基本とするのではなく、プロジェクトを完遂した時点とするべきである。

CDMにより環境問題を解決しようと考えるのならば、これは、絶対に必要な措置である。

3)炭素排出量取引

詳細を協議、合意する必要のある、第3のメカニズムは、排出量取引である。

ブエノスアイレスでは、排出量取引に関するタイムテーブルと作業計画を協議、策定する予定である。この排出量取引は、大きな抜け穴となる可能性があり、環境に関する懸念は、主に「ホットエアー」と呼ばれる排出量取引に集中している。

排出量取引は、法的拘束力のある排出制限を持つ国々、つまり、先進工業国間でしか発生しない。しかし、この先進工業国には、産業の衰退によりCO2排出量が減少を続けているロシアとウクライナが含まれている。

他国からの支援が特になければ、2010年におけるロシアの排出量は、1990年の排出量レベルを下回ると予想されている。しかし、2010年におけるロシアとウクライナの排出制限は、1990年のベースラインレベルに設定されている。
ここで問題となるのが、1990年のベースラインレベルと2010年の実際の排出量との差のCO2排出量を、「炭素クレジット」としてロシアから他国に売却することを認めるべきかどうかである。これは、現在「ホットエアー」問題と呼ばれている。他国が「名目だけ」の排出量クレジットを購入すれば、購入しなかった場合よりも多くのCO2を大気中に放出できるわけである。 このような事態を避ける最善の方法は、締約国が売却できる排出制限の量を、非常に小さな比率に制限することである。

さらに、割当量の売却国と購入国の両方が厳しい法的責任を負う必要がある。また、排出制限を超えた国々に対して、実効のあるペナルティを与えることのできる、拘束力のある遵守制度を構築する必要もある。
このような措置をとらなければ、実際に排出量が削減されていない状態で、クレジットだけが取り引きされる事態を招くことになる。

COP4で策定するタイムテーブルでは、排出量取引を開始する前に、排出量取引(および共同実施)に関する責任負担制度および法的拘束力のある遵守制度についての協議を行うと、明示するべきである。

【例:日本は、CFC類の分解によるクレジットを希望している】
京都議定書の抜け穴として「秀逸」な計画のひとつに、外交ルートを通じて日本が水面下で推進している方法がある。これは、クロロフルオロカーボン(CFC類)を分解することによりクレジットを得る、というものである。CFC類は、オゾン層破壊物質として有名であるが、強力な温室効果ガスでもある。
CFC類の分解によりクレジットが得られれば、日本は京都議定書で定められた排出割当量を増大することが可能である。日本の政府関係者および主要化学会社のロビイスト達は、CFC類の分解によるクレジットが与えられないのであれば、大気中へのCFC類の放出を防止する気はない、と主張している。
しかし、オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書により、日本はすでにCFC類の分解義務を負っているのである。このような環境を人質に取った脅迫は、不道徳であり、また、国際法の条文や精神に反するものである。

4)排出量に関するコミットメントの第2回見直し

ブエノスアイレス会議における、もうひとつの重要な案件は、先進工業国の排出量に関するコミットメントに対する第2回見直しである。

1995年のベルリン会議(COP1)で行われた第1回見直しでは、国連気候変動枠組条約における排出量目録の数値が高すぎるという結論に達し、京都議定書に向けた交渉が開始される原因となった。COP4では、枠組み条約に基づいて京都議定書で定められた排出量に関するコミットメントが適切であるかどうかを見直し、今後とるべき対策を決定する必要がある。

IPCCで長年主導的な役割を果たしてきたバート・ボリン教授は、1998年初頭にサイエンス誌で、大気中のCO2濃度を安定させるためには京都議定書で定められた排出量目録では大幅に不足である、と指摘している。このことは京都議定書が完全に実施されたとしても、危険な気候変動の防止という点では、ほとんど前進がないということを意味している。つまり、京都議定書で定められた以上の排出量削減が必要であることは明らかである。

しかし、京都会議で数多くのNGOや各国政府から強い要望が出されていたにも関わらず、京都議定書には、排出量に関するコミットメントの定期的な見直しは組み込まれなかった。まして、排出量削減目標の策定に関する長期的な環境目標は、取り上げられていない。

COP4で検討、合意しなければならない項目を、以下に再確認する。

京都議定書で定められた排出量に関するコミットメントを、2年に1度、科学的証拠に基づいて見 直す。

排出量削減目標の策定に関し、温度上昇速度や長期的な海面上昇など、短期的および長期的な環境目標を定義、合意するための枠組みを策定する。

*1:ドイツ政府の気候変動に関する科学的諮問委員会(Wissenschaftlicher Beirat der Bundesregierung Globale Umweltveraenderungen)のリポート、「京都議定書における生物学的吸収源とソースの解析-地球環境保護に対する前進か後退か?」

*2:(訳注)clean coalは「クリーンコール」とした。通産省、業界等でこの名称が使われている。

*3:(訳注)Executive Boardは「執行理事会」とした。

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