グリーンピース、英・仏・日本政府に対しMOXプルトニウム燃料輸送中止を要求
RELEASE ENERGY 1999.07.08

グリーンピース、英・仏・日本政府に対し
MOXプルトニウム燃料輸送中止を要求

国際環境保護団体グリーンピースは、英国・フランス・日本政府に対し、今月にも欧州から日本へ向けて初めて出港する予定のMOXプルトニウム燃料について、輸送を中止するよう要求している。
本日午前10:30(英国時間)、グリーンピースの旗艦レインボー・ウォーリア号(555トン)を、危険な貨物の積み荷が行われようとしているフランス、シェルブールに派遣することを発表した。

英国船籍の輸送船「パシフィック・ピンテール号(5,087トン)」と「パシフィック・ティール号(4,709トン)」は英国のパシフィック・ニュークリアー・トランスポート(Pacific Nuclear Transport Ltd)社の所有だが、今回は「英国政府に雇われて」航行する。

まず1隻が225kgのMOXプルトニウムを積載し、現在停泊しているセラフィールド近くのバロー港を出港する。もう1隻は、221kgのMOXプルトニウムを積載し、ラ・アーグ近くのシェルブール港を出港する。
2隻はフランスの大西洋沿岸の海上で合流し、まだ公開されていないルートを海軍の護衛もなく日本に向けて20,000マイル(約37,000km)の距離を共に航行する。

グリーンピースは、来週早々(7月12~19日)にも輸送が始まる可能性を暴露した。
2隻の船に積まれたプルトニウム合計446kgは、インドの核兵器計画に含まれているものより威力があり、60個の核兵器を作るのに十分な量である。

輸送とその背後にあるプルトニウム計画は、核不拡散への国際的努力、環境保護、人々の健康と安全を脅かしている。

「日本は核兵器転用可能なプルトニウムを着実に国内に蓄積しており、それは東アジアにおける地域安定を脅かしているだけでなく、核兵器の拡散を防ごうとする国際的努力を必然的にもぎ取っている」
とグリーンピース・インターナショナルのマイク・タウンズリー(Mike Townsley)は述べた。

プルトニウムは、英国のセラフィールドとフランスのラ・アーグにある核再処理工場で製造された。これらの工場では、原子力発電所ですでに燃やされた使用済み燃料から、環境をひどく汚染させながら、他の放射性要素からプルトニウムを分離している。そしてそれは、ウランと混合されMOXあるいはプルトニウム燃料となるのである。
フランスと英国の原子力産業は、現在のところMOXの製造施設を内容の充実したものに、規模を拡大しようと政府に許可をもとめている。

「英国政府は、道徳的対外政策を主張している。もしこの貨物の出港が許可されるなら、その政策はぼろぼろである。毎年海に何百リットルもの放射性廃棄物が再処理工場から放出されていることは、道徳的ではないし、輸送周辺諸国に住む何百万人もの声明や生活に危険な輸送をおしつけているのも道徳的ではない。
核兵器として使用可能な核物質の販売する世界的な指導者は、道徳的ではない」とタウンズリーは続けた。

「もしうわべだけ飾った言葉だけでなく真に道徳的対外政策を主張したいなら、この輸送を直ちに禁止しなければならない。MOX製造工場を拡大し運営を始めたいという英国核燃料公社の申請を拒否するべきである。セラフィールドにある使用済み燃料からのプルトニウムの分離を中止するべきである」

2隻の船に軍の護衛はなく、30mm砲を各船に3つ装備し、外部からの攻撃に備え2隻が相互に護衛する。
普段英国の原子力施設を警備している英国原子力エネルギー庁の警察官26名からなる警備隊も、輸送船に乗船する。
ウラン燃料はほとんど米国産のため、輸送方法は米国政府の許可が必要であるが、これらが許可された輸送方法である。

日本でプルトニウム燃料は、関西電力に運営されている高浜原子力発電所と東京電力運営の福島原子力発電所に装荷される。これらの原子力発電所は、共に従来型でMOXプルトニウム燃料を燃やすために設計されたものではなく、原子炉の運転の停止余裕を減らしてしまうことになる。

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