グリーンピース、プルトニウム輸送船入港に対して、海上抗議行動を決行! 海上保安庁の妨害にも負けず
RELEASE ENERGY 1999.09.27

グリーンピース、プルトニウム輸送船入港に対して、
海上抗議行動を決行!

海上保安庁の妨害にも負けず

本日朝5時半ごろ、グリーンピースのアークティック・サンライズ号は、おびただしい数の海上保安庁の船にとり囲まれながら、MOXプルトニウム燃料が英国籍のパシフィック・ティール号によって、ヨーロッパから日本に初めて到着するのを目撃した。
今回輸送した燃料には、核爆弾約60個分のプルトニウムが含まれている。

アークティック・サンライズ号は、「プルトニウム→破滅」「プルトニウム≒核兵器」など書いた横断幕を掲げ、この積み荷が核兵器転用可能な危険なものであることをアピールした。一方、それを取り囲んでいた海上保安庁の10隻の船の船上には、大楯などで武装した特別警備隊員が整列していた。
アークティック・サンライズ号は福島第一原子力発電所専用港のそばまで近づき、ゴムボート3隻を海に出し、「ストップ・プルトニウム」というメッセージを書いた旗を掲げて輸送船のそばに接近し、同船から放水の攻撃を受けた。

保安庁の人たち

抗議行動を行う前に、グリーンピースは周辺にいた保安庁の船約30隻に対して、「我々はあくまでも平和的に抗議行動を行う」「輸送船の通行妨害は行わない」というメッセージを読み上げた。

この抗議行動の後、領海外に出るまで、保安庁の巡視船5隻およびヘリコプター5機に追いかけられたが、領海外にでたところで、保安庁の船一隻以外は領海内に引き返していった。

「今回の輸送は、今後10~05年間に80回行われるともいわれています。欧州から延々3万2000kmも海上輸送されてきたのは、核兵器に転用可能なプルトニウム燃料です。燃料として燃やすことは非常に危険ですし、使用せずに蓄積すれば、それは日本が核兵器の原料を貯め込んでいるということでもあります。
日本の原子力利用計画は、”平和利用” という羊の皮をかぶり、その実とても恐ろしい企てをし始めているのです。
輸送ルートに面する全ての国々には輸送中の事故の不安を、そして特にアジア太平洋地域に対しては、核拡散の脅威をまき散らしているわけです。
MOXプルトニウム燃料を実際に燃やし始めれば、国内はもとより周辺国の人々の健康や環境の平穏を脅かすことにもなります」と、
アークティック・サンライズ号に乗り組んでいるグリーンピース・ジャパンの鈴木かずえは述べている。

2週間前に明らかになったように、BNFLが高浜原発用に製造したMOXプルトニウム燃料は、本来製造過程に不可欠であるはずの安全審査を無視し、データをねつ造したことが暴露された。これによって、欧州の原子力産業のMOXプルトニウム製造における信頼は、大きく損なわれてしまった。

この数年の間にも日本の原子炉事故はいくつも起きており、国民の不安がつのっている。MOXプルトニウム燃料を使うために設計されていない原子炉に装荷すると、確実に事故の起きる確率は高まり、事故によって国民の健康を損なう可能性が大きくなる。

輸送ルートに面した沿岸国からは、日本・英国・フランス政府に対する非難の声があいついであがっている。
アイルランド、南アフリカ、ニュージーランド、モーリシャス、フィジー、南太平洋フォーラム、ミクロネシア連邦、韓国、カリブ諸国連盟など、その国や地域は全世界に広がっている。何百万人の健康を脅かす恐れがあるMOXプルトニウム燃料の輸送であるにも関わらず、これらの声を無視してこの輸送を強行したのである。

グリーンピースは、日本政府と電力会社に対して、プルトニウム利用計画を中止し、地球規模の環境と国際社会の安全性に脅威をもたらさないエネルギーシステムの構築に集中するよう、要請している。

「周辺国の人々まで巻き込むような危険を冒す価値はないし、現在日本にある原子炉に装荷されていいMOXプルトニウム燃料などは、存在しない。
今朝、MOXプルトニウム燃料は陸揚げされつつあるが、破滅への秒読みから引き返すチャンスはまだある。この燃料は使うべきではない。この警告は無視されるべきではない」と、志田事務局長は述べた。

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