オスパール委員会会議(コペンハーゲン)で英仏再処理の停止を決議 脱原発・脱再処理の流れ加速へ日本への影響必至
RELEASE ENERGY 2000.06.30

オスパール委員会会議(コペンハーゲン)で
英仏再処理の停止を決議
脱原発・脱再処理の流れ加速へ
日本への影響必至

欧州で再処理を続ける英仏は完全に孤立した。北東大西洋の海洋汚染防止のための国際会議であるオスパール委員会定例会議*1 の6月29日の決議は、再処理停止と使用済核燃料の乾式貯蔵を求めた。
欧州の脱原発の流れ、脱再処理の流れがますます加速される。原発から出る使用済核燃料の再処理の全量を英仏に依存する日本への影響も必至だ。

この再処理停止を求める決議は 最終的にデンマーク、アイルランド、アイスランド、フィンランド、ドイツ、オランダ、ノルウェイ、スウェーデンの8か国の共同提案として提出され、共同提案国の他、スイス、ポルトガル、スペインそして、日本にMOX燃料を納入しているベルギーの、全12か国が賛成し、採択に必要な4分の3の票を集めた。ルクセンブルグは投票前に代表団が帰国していた。イギリス、フランス、EUは投票を棄権した。この日、グリーンピースは会場になった建物の壁沿いに放射性廃棄物を象徴するドラム缶をうずたかく積み上げ、参加国に、デンマーク提案に賛成するよう最後のお願いをアピールした。 *2

この決定は「現在の核再処工場からの放射性物質の排出の許可を、優先事項として、見直す。とりわけ、適切な施設においての使用済核燃料の管理のための、再処理しない選択肢(乾式貯蔵)の実行を意図として」としている。 *3

グリーンピース・インターナショナルの政治部長であるレミ・パーメンティアは「これだけ多くの国々が、再処理の停止に向けて、これほど強いメッセージを送ったことはいまだかつてない。これは、大きな波及効果を持つ断固としたものだ。英仏は完全に孤立した。」
「英仏は、自分たちが支持をしなかったこの決定には法的に拘束されないという議論を展開するだろうが、もし、彼らの隣国政府やその人々の決定や思いに反して、海洋汚染を継続するなら、現実には、彼らは政治的にも世論的にも孤立する。英仏はできるだけ早いうちに再処理を停止しなければならないことがはっきりした。」と述べた。

ところで同日、コジェマ社(仏核再処理会社)は一時的に放射性廃棄物の排出を停止したと発表した。グリーンピース・インターナショナルが、排出口を塞ぐためのオスパール号(OSPAR―Objects to Stop Pollution from Accumulation of Radioactivity =放射能の蓄積からの汚染を止める物体、排出口を塞ぎ、6つのバルブがつけられている)をコジェマ社工場の排出口に取り付けた翌日だった。オスパール号の6つのバルブは、コジェマ社に再処理を委託している6か国を象徴している。 *4
6か国とはそれぞれ、フランス、スイス、ドイツ、オランダ、ベルギー、そして日本である。

*1:オスパール委員会会議は、オスロ条約とパリ条約の取り決めを実行するための国際組織で、北東大西洋の海洋汚染防止を目的とし、毎年定例会議を開催している。事務局はロンドン。今年は6月26日から30日まで。コペンハーゲン現地事務局の連絡先は+45 33 92 16 34
*2、*4:グリーンピースのホームページ(http://www.greenpeace.org/~nuclear/ospar2000/index.html)で映像や詳細がご覧になれます。
*3:デンマーク提案最終案文面はグリーンピース・ジャパンまでご請求ください。(英文)

関連キーワード