広島県内への焼却灰持ち込み今年度末で前面禁止へ(広島県庁からグリーンピースへの回答)
RELEASE OTHERS 2001.01.11

広島県内への焼却灰持ち込み
今年度末で前面禁止へ

(広島県庁からグリーンピースへの回答)

本日、グリーンピース・ジャパンは、広島県内への焼却灰持ち込みに関して、「首都圏を含め、県外からの焼却灰については、平成12年度末で全面的に受け入れないこととしています」とする書面回答を広島県から受けとった(添付資料1)。

これは、昨2000年12月21日、グリーンピース・ジャパンから広島県知事あてに送付した「広島県内への廃棄物受け入れに関する質問書」(添付資料2)に対する回答で、1月9日付けで広島県環境生活部環境整備課長名で郵送されたもの。

焼却灰は焼却される以前の廃棄物よりも、ダイオキシンの含有や、重金属がより流出しやすい状態になるなど危険性が増す。
今回、期限が明示されたことは、

焼却灰の受け入れ禁止が確約できたこと、
焼却灰を送っていた自治体側がごみ行政の改善を迫られることになったこと

という2つの点で評価できるといえる。

しかしながら、同県内処分場への産業廃棄物の持ち込みは続いている。排出者が廃棄物を最小化し、循環可能な生産の実現という長い目標に向けては、県のより厳しい流入制限が必要である。

【これまでの経過】

グリーンピース・ジャパンは、2000年4月24日、広島県に対して地元市民団体の「環瀬戸内海会議」や広島県の処分場に一般廃棄物の焼却灰を送っている神奈川県、埼玉県で廃棄物問題について活動する市民団体とともに、廃棄物の持ち込み禁止と新規処分場の許可凍結を求める要望を行っていた。*1
同27日には、広島県蒲刈町の上黒島で、抗議の直接行動を行った。*2
これに対し、同日広島県庁環境整備課から、首都圏からの焼却灰の受け入れについては年内は無理だが「近い将来」に全面的に止めるということ、等の回答があったが、明確な期限は明らかにされていなかった。

4月の申入れは、閉鎖性で繊細な生態系である瀬戸内海地域で「汚染なき未来へ」と題したツアー(キャンペーン船「虹の戦士」号による)の際に行われた。焼却灰などの有害な廃棄物を島嶼の処分場に持ち込む危険を訴えたもの。

*1:要望書、4月24日付4月27日付のグリーンピース プレスリリース。
*2:上黒島で「瀬戸内海をごみ捨て場にするな」という横断幕を掛けての抗議のアクション

添付資料1 (広島県からの回答)

平成13年1月9日
グリーンピース・ジャパン 事務局長様
広島県環境生活部環境整備課長

広島県内への廃棄物受入れに関する質問書の回答について平成12年12月21日付けの質問書に対する回答は次のとおりです。

首都圏からの焼却灰(一般廃棄物)の受入れについて
首都圏を含め県外からの焼却灰については、平成12年度末で全面的に受け入れないこととしています。

県外からの産業廃棄物の受入れについて
要項に基づく事前協議制度により適正処理を図っており、県外物受入量については、処分場毎に受入れ比率を50%以下としています。

添付資料2 (12月21日付けの質問書)

広島県知事 藤田雄山様
2000年12月21日

広島県内への廃棄物受け入れに関する質問書

拝啓 時下益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。

国際環境保護団体グリーンピースは、今年4月貴知事へ宛てた瀬戸内海地域への廃棄物持込をさせないことと、新たな処分場の建設の凍結を求める要望を提出いたしました。この要望は地域市民団体の「環瀬戸内海会議」ならびに、広島県の処分場に一般廃棄物の焼却灰を送っている神奈川県、埼玉県で廃棄物問題について活動する市民団体との合同で行いました。

この要望に対しては、4月27日に県担当課から
「首都圏からの焼却灰の受け入れについては年内は無理だがそれに近い将来に全面的に止める」
という回答を頂いております。
この点につきまして、焼却灰受け入れ停止その具体的な時期についてあらためて確認をしたく、本質問状を差し上げました。

また、貴県内へ持ち込まれる廃棄物の大部分を占める産業廃棄物に関しても、環境汚染の回避、および、資源循環という観点から段階的に廃止してゆくことが求められるはずですが、この点に関しても、今後の貴県の方針をお尋ねしたいと存じます。

去る9日に閉幕しました、ダイオキシンなど難分解性有機汚染物質(POPs)を国際規制する条約策定の交渉会議(INC5於ヨハネスブルグ・南ア)では、ダイオキシンなど非意図的なPOPsに関して、究極的に全廃の目標が日本を含む122カ国によって合意され、また、予防原則も条文の中に明記されました。予防原則に基づき、POPsによる汚染の排出を無くすという目標をもって環境の回復・保全を計ることは、大西洋北東部や地中海などの閉鎖性水域の環境においてはすでに明文化され実行へ移されつつありますが、今回の交渉会議の合意は、それが世界的な趨勢であることを示しました。

瀬戸内海を臨む貴県でも廃棄物持込の廃止へ、踏み込んだ措置をとられることを期待いたします。

回答は文書で頂きたいと存じますが、口頭での場合は県庁までお伺い致します。後ほど、こちらからお電話を差し上げます。

以上よろしくお願い申し上げます。

敬具

グリーンピース・ジャパン
事務局長 志田 早苗
有害物質問題担当 関根 彩子

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