プルトニウム取り出すな
RELEASE ENERGY 2001.06.01

プルトニウム取り出すな

国際環境保護団体グリーンピース・ジャパンは、他市民団体とともに、経済産業省門前で「プルサーマル中止を求める」アピール行動を行なった。
6月1日午後12時から「プルトニウム取り出すな」と書かれた核弾頭を模したプラカードを掲げ、「プルサーマルが止まった今、使う充ての無いプルトニウムの取り出し止めよ」とマイクでアピール、午後1時には経済産業省職員に平沼大臣宛の要請書を手渡した。

門前に集まったのは「ストップ・ザ・もんじゅ東京」や「婦人民主くらぶ」のスタッフや個人など20人ほど。次々と「新潟県柏崎刈羽原発でのプルサーマルは延期ではなく中止を」「原発から出る使用済み核燃料を再処理すれば、環境を放射能で汚染し、また、廃棄物の体積も増える、再処理やめよ」などと訴えた。
午後1時半には東京電力株式会社前でもアピール行動。

本日は、午後2時から、東京電力と、市民団体との質疑応答も行なわれた。
東京電力広報部職員は刈羽村のプルサーマル住民投票で受け入れ反対が多数を占めたことに対し
「残念な結果。今後、一層の理解活動を行なう」と応えた。

参加した福島老朽原発を考える会の阪上武さんは
「東電は、刈羽村で4年間、プルサーマルを好きになってくださいと活動したが、刈羽村の人は、プルサーマル嫌い、と言っている。これ以上つきまとうのはストーカー行為」と言った刈羽村の人の言葉を引用して、プルサーマルが拒否された現実を理解するよう、訴えた。
しかし、東京電力側は
「行ってきた理解活動のどこがだめだったのか、考え、建て直しをする」とあくまでもプルサーマルを推進する姿勢をくずさなかった。

グリーンピース・ジャパンからは、特に、イギリスに置いてある東京電力起源の使用済み核燃料およそ600トンについて、プルトニウムの取り出しを中止するよう求めたが、要望については関係部署に伝えるとされた。

(この東京電力と市民との対話は10年以上続いているもので1年に数回、不定期に行なわれている。通常4時間程度で、市民があらかじめ出した質問に答える形式)

要請書
経済産業省大臣 平沼赳夫 様

英国核燃料会社に貯蔵されている1200トンから1300トンの日本起源の使用済み核燃料からのプルトニウムの取り出しを緊急停止してください。

2001年6月1日
グリーンピース・ジャパン
事務局長 志田 早苗
核問題担当 鈴木 かずえ

日本政府は、プルサーマル実施の意義の一つに、日本が保有しているプルトニウムを、核不拡散への配慮から着実に利用することが我が国の責務であることをあげています。

しかしながら、プルサーマルは、各県の反対で開始することができないでいます。プルトニウムの消費が止まっている現在、核不拡散へ配慮するなら、現在、英国核燃料会社BNFL社で保管されている日本起源の使用済み核燃料1200~1300トンからのプルトニウムの取り出し作業を停止すべきです。再処理契約を貯蔵契約に振り替えるよう、電力会社を指導すべきです。

日本は現在約30トンの余剰プルトニウムを保有しており、すでに、使い道を持たないプルトニウムは持たない、という国際公約に違反しています。この状況でイギリスにある日本起源の使用済み核燃料からのプルトニウムの取り出しを続ければ、他国は「なぜ、日本は、発電に使う充てのない、プルトニウムを取り出しつづけるのか?」という疑念を持つでしょう。早期にプルトニウム取り出しを停止させ、その措置を講じたことを世界に発表してください。

おりしも、本日の新聞で「MOX燃料の原爆転用簡単 英専門家が報告書」と報じられ(朝日新聞5月31日付け)ています。MOX燃料の形態でも、核拡散上の脅威です。

原発サイトに使用済み核燃料があふれ、新燃料との交換が不可能になれば原発は止めるしかありません。それを避けるため、再処理する、プルサーマルを実施する、という名目で使用済み核燃料を青森県に貯蔵している、というのがプルサーマル計画の実態でしょう。

日本政府は、プルサーマルにノーの判断が市民から下された今、使用済み核燃料をどう処分するかを早期に検討すべきでしょう。

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