アイスランドによる商業捕鯨再開の「企て」不発に終わる
RELEASE OCEAN 2001.07.23

アイスランドによる商業捕鯨再開の「企て」
不発に終わる

【ロンドン発】

23日に始まったIWC国際捕鯨委員会年次総会の第1日目午前、米国とオーストラ リアによって緊急動議があり、今期から再加盟しようとしていたアイスランドの申請 を拒否するという内容が提案され、賛成票19票によって可決された。 この結果、今週27日まで行われるIWC第53回総会の期間中、アイスランド政府 代表団はオブザーバーとして総会に参加する事はできるが、評決には加われないこと が決定した。
この緊急動議は、「再加盟の目的が、当初より商業捕鯨のモラトリアム(一時中止) に異議申し立てをして商業捕鯨に踏み切ろうというものであり、モラトリアムの趣旨 に反する」という理由によるものである。

アイスランドは1992年にIWCを脱退している。その直前まで、アイスランドは 自国周辺海域で「調査捕鯨」と称して捕獲したナガスクジラの肉などを、日本に輸出 していた。当時すでにナガスクジラの商業捕獲は禁止されており、アイスランド産の 鯨肉は非常に高く取引されたという事実がある。今回の再加盟も、「加盟国以外との 鯨肉の取引を禁止する」「決定事項に対しては異議申し立てを行い、遵守しない権利 がある」という決議等を逆手に取り、「再加盟と同時に異議申し立てを行い、捕鯨を 再開し、日本に対して鯨肉を輸出したい」という魂胆が明白な行動であった。おそら くはノルウェーが日本への鯨肉輸出を開始すると発表したことによって、刺激された と考えられる。

捕鯨国であるノルウェーと日本は、アイスランドの再加盟を支援すべく条文の解釈を 弄したが、結果的には、日本が経済援助と引き替えに買った票(東カリブ諸国6カ 国、ギニア、ソロモン、パナマ、以上9カ国)を加えても、可決を妨害することはで きなかった。

しかしながら、日本による票の“買い付け作業”は着々と行われており、予断を許 さない状況が続いていることは事実である。グリーンピースは今後も、各国の動向に 注意し、ロビー活動を展開する予定である。

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