フランスの「怒れる母たち」、来日。本日、経済産業大臣あてに申し入れ。核の再処理工場周辺で小児白血病が多発。青森で同じことを繰り返さないで !
RELEASE 2001.10.23

フランスの「怒れる母たち」、来日。
本日、経済産業大臣あてに申し入れ。

核の再処理工場周辺で小児白血病が多発。
青森で同じことを繰り返さないで !

グリーンピース・ジャパンは、「原発1年分の放射能を1日で出す」と言われる核再処理工場周辺で、再処理の危険性を訴えているフランスのグループ「怒れる母たち」をこのたび日本に招きました。

今年6月28日に発表されたフランス政府の委託の調査報告は、白血病が増加していることを認めています。「怒れる母たち」を招聘した目的は、同型の工場が現在青森県六ヶ所村で建設が進んでおり、これが稼動すれば同様の問題が起きる可能性があるということを、日本の人々に伝えるというものです。

本日ナタリー・ゲイスマール以下母4名、子1人とグリーンピース・ジャパン鈴木かずえ以下3名は、経済産業省資源エネルギー庁電力・ガス事業部核燃料サイクル事業課課長補佐奈須野氏等に申し入れ(別紙)を行いました。申し入れの内容としては下記の通り。

「青森県六ヶ所村再処理工場は、ラ・アーグ再処理工場をモデルにしている。六ヶ所村再処理工場が稼動すれば、青森の子どもたちがそのために白血病にならないと断言はできない。心配なのは、小児白血病だけではない。ラ・アーグ再処理工場の排水口付近のカニからは、高濃度の放射能が検出された。プルサーマル計画が止まっている今こそ、そもそも再処理を行うことがいいことなのかどうかを、検証するべきである。そして、環境への影響を考えれば、再処理政策を放棄するしか道はない。再処理政策の放棄を求める。」

ナタリーは、エネルギー供給の義務を強調する経済産業省側に対し「エネルギー供給の義務と同時に子どもたちの健康未来についても責任があると思います。私たちはラ・ハーグと六ヶ所村の子どもたちの幸せを望んでいます。」と訴えました。グリーンピース・ジャパンは、フランスでおきた悲劇を日本で繰り返してはならないと、再処理工場建設中止を求めています。

再処理が子どもたちにもたらす危険性を多くの日本の方々に知っていただくため、東京・青森・福島での合計7ケ所の講演会「核の再処理と小児白血病」や六ヶ所村の村長や東海村の村長との面会も予定しています。

この問題について現在グリーンピース・ジャパンでは、木村青森県知事と小泉総理大臣あてに建設中止を求めるメールを送るサイバーアクションとはがきキャンペーンを展開しています。





経済産業大臣 平沼赳夫様
2001年10月23日

再処理政策の放棄を求める要請書


現在、青森県六ヶ所村にて「再処理工場」の建設がすすめられています。再処理工場から排出される放射能は、原子力発電所のそれと比べケタ違いに多く、すでに再処理工場が稼動しているイギリス、フランスでさまざまな問題を引き起こしています。

今年の6月、フランス政府の委託により行われた、フランスのラ・アーグ再処理工場周辺での、白血病に関する疫学調査の中間報告が発表されました。国際的な医学誌、「エピデミオロジー・アンド・コミュニティ・ヘルス(Epidemiology and Community Health)」(2001年7月号)にその詳細が掲載されています。そこで結論として述べられているのは、

工場から10km以内において白血病発生率の上昇が認められる。

急性リンパ性白血病の観察および調査を、ラ・アーグおよび他の核再処理工場周辺において行うべきである。

の2点です。この論文では、白血病多発の原因については断定していず、さらなる調査が必要としています。

青森県六ヶ所村再処理工場は、ラ・アーグ再処理工場をモデルにしています。六ヶ所村再処理工場が稼動すれば、ラ・アーグで起こっていることは、日本でもやがて起きるでしょう。青森の子どもたちがそのために白血病にならないと、断言はできないのです。

ラ・アーグ再処理工場周辺での小児白血病多発の原因は放射能汚染である、という報告が最初になされたのは1997年でした。そのとき、地元の行政は「あの報告はデタラメだ」と、根拠を述べることなしに批判したそうです。地元の母親たちはそうした行政の態度に怒りを感じ、「怒れる母たち」という会を作り、子どもの健康調査などを求める活動を始めました。

今回、グリーンピース・ジャパンは、この「怒れる母たち」を日本に招きました。日本のみなさんに、再処理工場が子どもたちにもたらしている危険性を、知っていただきたいからです。心配なのは、小児白血病だけではありません。ラ・アーグ再処理工場の排水口付近のカニからは、高濃度の放射能が検出されました。2001年4月には、フィルター故障のために事業者自らが課した基準値以上の放射性ガスを漏らす事故も起きています。

プルサーマル計画が止まっている今こそ、そもそも再処理を行うことがいいことなのか、どうかを検証するべきです。そして、環境への影響を考えれば、再処理政策を放棄するしか道はありません。再処理政策の放棄を求めます。


グリーンピース・ジャパン
事務局長 志田早苗 
核問題担当 鈴木かずえ

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