原生林保護の緊急性を、生物多様性条約SBSTTAにて認識原始林と森林生物種の保護に向けてわずかな前進みられる
RELEASE 2001.11.19

原生林保護の緊急性を、
生物多様性条約SBSTTAにて認識

原始林と森林生物種の保護に向けて
わずかな前進みられる

生物多様性条約に関する5日間にわたる国際会議(SBSTTA)で、科学専門アドバイザーなどが集まり、世界の森林と森林の生物多様性の健全なる保護計画をすすめていく合意が、16日(金)までになされた。モントリオールで行われたこの会議では、生物多様性条約の180の署名国が、森林保護に向けた確固たる目標と計画を策定に着手し、生物多様性が最も危機に瀕している原生林、原始林を含む地域において、優先的に活動していく必要があることが話し合われた。この会議の最終的な文書で、 “生物多様性保護に向けた原始林の重大な価値” が認められ、 “これらの森林で、危機的な速度で生物が消失されている状況” が認識された。

“世界の残された原生林保護が、国際的に優先されるべくものとして、各国代表者たちによって公式に取り上げられたのは、これが始めてである。” と、グリーンピース・インターナショナル政治アドバイザー、グドゥルン・ヘン(Gudurun Henne)は、語る。
“森林保護に向けて、明らかに正当な方向へ一歩踏み出したと言える。しかし、集まった代表者たちが、この森林保護のために、より明確で、現実的な目標と計画を決定することが出来なかったことには、非常に遺憾に思う。行動なくして、これらの言葉は、意味をなさないのだ。”

条約署名国が、この森林における生物多様性保護計画の開発をうまく進められなかったのは、ほかのどの議題よりも論議を始めるのが遅かったことが、原因の一つとして考えられる。会議の3日目にして、やっと代表者たちは、森林保護に関する目標と計画を話し合うことが出来た。しかし、多くの各国代表者によるリーダーシップやビジョンの欠如が、さらにこの進行を遅くさせた。来年は、リオ地球サミット以来10年目であるに加え、生物多様性条約誕生から10年目を迎える。生物多様性条約のはっきりとした目標と計画が、次の2002年4月、オランダ、ハーグ会議にて、とりわけ重大な議題となるはずである。

“もし、このまま緩慢な歩調で会議がすすめば、そうしている間に、地球上に残された原生林の大部分が実際に失われていくだけである。” と、グリーンピース・インターナショナル森林問題担当クリストフ・ティーズは語る。 “今から、4月の会議までの間に、世界は700万ヘクタール以上の森林を失うことが予測される。そしてそのほとんどは、原生林なのである。オランウータンやトラなどの生物は、各国政府が、保護に向けた行動を取るかどうか決定することを、待つことなどできないのである。”

原初に存在した世界の広範な森林の80%以上は、すでに破壊されている。4月のハーグ会議では、各国政府が、緊急にも森林破壊を停止する一歩を踏むべきだと、グリーンピースは主張している。それは1)適切な地域保護システムが確立されるまで、原生林の広範囲な、伐採と他産業活動の一時停止を行い、2)木材製造と貿易が、生態的、社会的、合法的責任のもとに行われる対策を取り、3)これら対策のために、世界原生林保護基金を設し、年間150億米ドルを生み出すべきである。

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