生物多様性条約第6回締約国会議が開幕―原生林の未来を決める重要な会議。グリーンピースが各国代表に警告
RELEASE 2002.04.09

生物多様性条約第6回締約国会議が開幕
―原生林の未来を決める重要な会議。グリーンピースが各国代表に警告

オランダ・ハーグ発 2002年4月7日 180カ国以上の政府代表団が、原生林の危機 を救うための具体的な手段に合意するため、オランダ・ハーグの会議場に集まっ た。国際環境保護団体グリーンピースは、危機に瀕する野生生物を代表する7種 の巨大な動物の人形を、会議場前に並べ、アピールを行った。アピールの目的は、 生物多様性条約第6回締約国会議に出席する政府代表団に対し、危機的な状況に ある世界の原生林を保護するための重要な会議であることを認識し、前向きな議 論を求めることにある。

「今回の会議は、過去10年間の森林についての政治的会合の中でもっとも重要な ものだ。この数週間というもの、私たちは、世界各地から、原生林保護を願う強 いメッセージを受け取っている。子供を含む市民や、企業までもが、貴重な資源 を救いたいという意思表示をしているのだ。これから2週間続く会議において、 各国政府は自らが世界の原生林の運命を握っていることを強く認識すべきである。 原生林保護のために残された時間は少ない。」(グリーンピース・インターナシ ョナル 森林政治アドバイザー:グドゥルン、ヘン)原初の姿を保った、広範な 原生林は、わずか20%まで減ってしまった。残されたうち、3分の1が危機に瀕し ている。毎年、1600万ヘクタールもの天然林が破壊されている。これは、日本の 総面積の約4割が、毎年破壊されていることになる。
森林消失は、温室効果ガスである二酸化炭素の主要な排出源ともなる。森林破壊 の主な原因は、破壊的で違法な伐採や貿易、人工林への転換、その他の大規模な 開発である。

世界の原生林には、地球上の陸生動植物のおよそ8割が生息している。数百万人 の先住民族や森林生活者は、かれらの生計と文化をこれらの森林に依拠している。 しかし、原生林は、森と直接関わる人々に対してだけ、物やサービスを供給する のではない。原生林は、遠く離れた何百万人もの都市生活者へ飲料水を供給する など、地球上の生命を守るために欠かせない様々な環境条件を維持するうえで、 人類にとって必要不可欠な存在である。

米国のシンクタンクである世界資源研究所は、保護対策が何もなされないと、20 年以内には、手付かずの広範な原生林は地球上からなくなってしまうだろうと、 先週発表した。これを防ぐには、国際的な政策の大幅な転換しか道はないという。

「原生林の保護は世界的な問題であり、世界的な協調によってのみ達成できる。 原生林はすべての国々に利益をもたらす。しかしながら、世界でもっとも豊かな 国々が、原生林破壊からの林産物の輸入や、破壊的な開発を行う企業への補助金 や経済援助を行うことで、原生林破壊と劣化に加担しているのである。すべての 政府が、この破壊を止める義務を負っている。」(グリーンピース森林問題担当 :トーマス・ヘリングセン)グリーンピースは、各国政府に、原生林の破壊と劣 化を止める具体的な方策に合意することを要求している。優先すべきは、保護と 持続的な原生林の利用であり、違法伐採や、違法伐採された木材の貿易には、即 時終止符が打たれなければならない。これらの方策が実行されるまで、グリーン ピースは、産業による乱開発を防ぐために、伐採のモラトリアムを要求する。ま た、少なくとも、残された世界の原生林を救うために、世界原生林基金として年 間150億ドルが拠出されるべきである。

原生林・森林問題について詳しい情報はグリーンピース・ジャパン 森林問題サイトをご覧ください。

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