「核のない海」船団、タスマン海に集結、核輸送船に抗議
RELEASE OTHERS 2002.07.22

「核のない海」船団、タスマン海に集結、核輸送船に抗議

関西電力高浜原発(福井県)4号機用だったデータねつ造ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料の英国への返還輸送に対する抗議行動を予定して、10か国からの約50人で構成される11隻の「核のない海」船団(注*グリーンピースとは別のグループ)が太平洋で、2日前から待機していたが、7月22日、早朝、核輸送船2隻を発見し、抗議のメッセージを伝えた。「核のない海」船団は核輸送船を追跡した後、ゴムボートから二人が海に入り、「核のない太平洋を!」と書かれたバナーを高く掲げた。

グリーンピースによる飛行探索で核輸送船は21日朝、南緯27度34分、東経164度26分(「ノーフォーク島」付近)に位置していた(地図参照。核輸送船は、ノーフォーク島とロード・ハウ島の間に集結している抗議船団との対峙を避け、夜になってから抗議船団のそばを通りぬけようとしていた。

「核のない海」船団
写真〜Greenpeace/Sandy Scheltema
海に入って抗議したのは、オーストラリア、ニュー・サウス・ウェ-ルズの上院議 員、イアン・コーエン氏と、タスマニア人のスチュアート・レックス氏。 「オーストラリアの多くの人々は核に反対している。私はこの地域で選出された 議員として、核輸送船がここで全く歓迎されていない事をはっきりと表したかっ た。」とイアン・コーエン氏は語っている。

「我々はたった11隻だが、この地域だけでなく、世界中の、何千という人々の、 この全くおかしい、そして危険な輸送を永久に止めてもらいたいという願いや要 求をのせている。」「日本の、アイルランドの、太平洋の人々とともにここにい るのだ。」と「核のない海」船団のリチャード・アレンは述べている。

「核のない海」船団は昨年も、プルトニウムMOX燃料輸送船が太平洋を通過し た際、海上抗議行動を行っている。今年は、船の数は倍になり、この運動は世界 に広がり、ホーン岬、アイリッシュ海でも船団が結成された。

7月19日には、78か国の代表が集まったアフリカ・カリブ・太平洋諸国(ACP) サミットの最終宣言でデータねつ造プルトニウムMOX燃料輸送が非難された。第 3回ACPサミットでの元首および政府によるナディ宣言は以下のように述べている。 「我々は、この核やその他の危険物質のACP諸国周辺海域の通過に対し、我々の 強い反対を表明する。我々は、持続可能な開発と人々の健康に対する深刻な脅威 となりうるいかなる事故発生をも防ぐために、このような行為を直ちに中止する よう求める。」ACP諸国の多くが日本、英国からの援助を受けていることを考 えればこの強い抗議は一層重い。

7月18日には、フィジー首相がAPCサミットのオープニングで「私が話している間 にも、(略)プルトニウムを積んだ船が我々の海域を進んでいる。我々は、太平 洋とわが国の人々を脅威に晒していとわない者達に対する我々の怒りと反対の意 志を、我々とともに表明するようあなた方にお願いする。」と演説した。

7月17日にはバヌアツ政府から強い反対表明が出ている。バヌアツ政府はプレス リリースの中で、核輸送船が排他的経済水域(EEZ)へ進入しないよう強く 求めるとともに、来月に予定されているフォーラム会議で核輸送に対する非難を 行うように呼びかけている。

参考サイト:
プルトニウム輸送に対する国際的な反対
★パシフィック・ピンテール号の航行位置(グリーンピースの飛行探索による)

7月20日午後3時10分(フィジー現地時間)
南緯26度18分 東経163度17分 175度方向へ航行

7月19日正午(フィジー現地時間)
南緯20度31分、東経163度10分

7月17日(現地時間午後4時 ―同日ソロモン諸島とバヌアツの排他的経済水域に進入)
南緯12度19.8分、東経163度14.2分 190度方向に向け航行

7月13日(ミクロネシア連邦の拒否宣言を無視して同国の排他的経済水域に進入)
北緯8度10分、東経158度44分 157度の方向へ航行

地図

グリーンピースは以下の理由からこの返還輸送に強く反対している。
海上輸送中に事故・テロ攻撃があれば環境に取り返しのつかない被害を与える
事故・テロ攻撃のリスクを押し付けられる輸送航路沿岸国の了解もないし、賠償体制も整っていない
データねつ造問題の根本的解決もなく、「返還」によってデータねつ造事件を水に流そうとしている
そもそも、プルトニウム燃料はウラン燃料と違う性質を持ち、危険性がさらに高まるが、「返還」によりプルトニウム利用開始への動きが早まりかねない
映像入手やその他のお問い合わせは
グリーンピース・ジャパン
核問題担当 鈴木かずえ
広報 担当 城川 桂子
「核のない海」船団 連絡先:ピア・マンチア<英語> +64 21 799 661
「核のない海」船団 Webサイト http://www.nuclearfreeflotilla.org/index.htm

グリーンピースは、核兵器も原子力の発電利用もない世界をめざしていす。 原子力利用から撤退し、省エネルギーと再生可能エネルギーによる電力供給 を提案しています。詳しくはグリーンピース核問題 Web サイトをご覧ください。

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