米国ら核保有国、自国の大量破壊兵器廃絶には不熱心―NPT会議で二重基準を晒す
RELEASE 2003.05.12

米国ら核保有国、自国の大量破壊兵器廃絶には不熱心
―NPT会議で二重基準を晒す

【ジュネーブ、5月9日】核兵器廃絶と不拡散についての最も重要な条約交渉である核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議準備委員会が本日、閉幕した。核保有国はまたも核廃絶への一歩を踏み出すことができなかった。米国・英国は、他国の大量破壊兵器廃絶のためには侵略行為もためらわない一方、自国の核兵器廃絶については前進を拒んでいる二重基準を露呈した。また、締約国の過半数がNPTにおける原子力の平和利用条項を支持したが、この条項がそもそもの核兵器拡散を増長させているという根本的問題について討議が成されるべきであった。

グリーンピース・インターナショナル核軍縮担当のウィリアム・ペーダンは「我々は、大変な核の危機に直面している。NPTは現状では、核兵器廃絶のための、法的拘束力を持つ唯一の条約だ。核拡散を止めるため、また核廃絶のための最も強力な多国間による“声”だ。しかし、核保有国にできたのは、合意できない、ということに合意したことだけだった。」と述べた。

今回、猪口邦子軍縮大使はNPT運用検討会議第二回準備委員会一般演説で北朝鮮核開発問題について「我々の政治的意志と協調努力が、21世紀における人類の安全保障環境に大きな違いを生み出し得るのだと我々の子供達に伝えることができるよう、国際社会はこの問題を平和的に解決するよう努力すべきである。(外務省仮訳) 」と述べた。しかし、米国政府は2002年1月に発表された「核態勢見直し」(Nuclear PostureReview)と、俗に「ブッシュ・ドクトリン」として知られる2002年9月の『国家安全保障戦略』(National Security Strategy)という文献に体現されているように、平和的解決志向でなく、北朝鮮問題を、たたいてつぶすという志向を有している。

国際社会は、NPT会合を利用し、北朝鮮核開発問題の平和的解決を担保する方向性も打ち出すべきだった。世界の市民は国際協調に基づいた国際法の意義と有効性の維持を支持しており、先制軍事攻撃と軍事による大量破壊兵器不拡散を拒否しているのだから。 締約国は来年、2005年の再検討会議の前に、もう一度会議を開くことになっている。

詳しくはグリーンピース・ジャパン核問題Webサイトをご覧下さい。

お問い合わせ:
グリーンピース・ジャパン 電話 03-5338-9800 FAX 03-5338-9817
核問題担当 鈴木かずえ
広報担当  城川桂子

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