「ゼロ・ウェイスト」の道を開く地方自治体グリーンピース・ジャパン「日本縦断ゼロウェイスト・ツアー」を終了
RELEASE OTHERS 2003.07.22

「ゼロ・ウェイスト」の道を開く地方自治体
グリーンピース・ジャパン「日本縦断ゼロウェイスト・ツアー」を終了

国際環境保護団体グリーンピース・ジャパンは、7月12日より一週間、米国セントローレンス大学教授ポール・コーネット教授を招いて、「日本縦断ゼロ・ウェイスト」ツアーを行った。このツアーは、独自のごみ政策に取り組む日本各地の自治体を訪問し、脱焼却・脱埋め立てのごみ政策「ゼロ・ウェイスト」を勧めるもので、7月14日に世界62カ国で行われた「脱焼却グローバル・ゼロウェイスト・デイ」の一環として企画されたもの。

ツアー初日の7月12日には、東京池袋で「ゼロ・ウェイスト・セミナー」が開かれた。約150人の市民らで埋め尽くされた会場では、ポール・コーネット博士による「ゼロ・ウェイストへの道」の講演などが行われた。

「焼却炉の世界的な撤廃を求めたグローバル・ゼロウェイスト・ディの日に、私が世界の焼却炉のメッカ、日本にいるのは偶然の出来事ではない。日本の工業デザイナーや技術者は確かに世界のトップクラスの技術をもっている。しかし残念ながらその技術はゴミ焼却炉の建設などといったゴミ処理の出口対策に使われており、21世紀に本当に必要な優れた工業デザインの改良には十分活用されていない。」と、ポール・コーネット博士は語った。

グリーンピース・ジャパン有害物質問題担当佐藤潤一とポール・コーネット博士ら「日本縦断ゼロウェイスト・ツアー」一行5人は、7月14日、東京都日野市を訪問。ごみゼロ運動を推進し、ごみを半減させた日野市の馬場弘融市長に面会。脱焼却炉に成功した世界各都市の事例を説明し、ゼロ・ウェイスト政策の採用を勧めた。翌15日には埼玉県久喜市を訪問。久喜宮代広域衛生組合の生ゴミ堆肥化プラントを見学し、その堆肥化への取り組みへエールを送った。
16日には福岡県へと渡り、三潴郡大木町を訪問。大木町役場を訪れて久良木一臣町長と会見し、同市環境部の案内で生ゴミを利用したバイオガスプラントを見学した。次いで午後には、多分別、ゴミ収集車の走らない町として有名な徳島県勝浦郡上勝町へと向い、徳島空港で笠松和市町長らの出迎えを受けた。18日午前10時より上勝町のコミュニテイセンターで行われた同町主催の講演会には、上勝町だけでなく徳島市や近隣の町村の住民も参加し、ポール・コーネット博士によるカナダ、オーストラリア、アメリカの諸都市でのゼロ・ウェイスト政策の取り組み事例を熱心に聞き入った。講演の終わりに、市区町村の主導で期限を定め、「ゼロ・ウェイスト宣言」をすることで企業がそれにならうべき、と語ったポール・コーネット博士は、自治体による2020年までの宣言ゼロ・ウェイスト宣言を勧めた。これに対し、会場を埋めた100人近い参加者からは大きな拍手が送られ、笠松町長は積極的に検討すると回答。上勝町の34種類のごみ分別施設を見学したあと、一行は、18日に山形県へと移動し、堆肥化政策に取り組む長井市、立川町を訪問。長井市では目黒栄樹市長と、立川町では清野義勝町長と会見し、両自治体の推進する堆肥化施設を見学した。

「各市区町村がゼロ・ウェイスト宣言をすることにより、自治体独自の方法で分別、リユース・リサイクル製品の回収が徹底されるようになる。そうすれば環境汚染が低減するだけでなく、企業の製品に対する考え方、政府の現システムの改良を迫ることが出来る。目標のあいまいな日本のごみ政策に活路を見出すのは、住民から積極的な支持を受けた『ゼロ・ウェイスト宣言』である。」と、グリーンピース・ジャパン有害物質問題担当の佐藤潤一は語った。

「今回のツアーで、使い捨てという習慣は日本社会にとって自然のものではなく、中央の政府からの助成金によって作られていることが分った。将来の子供たちのための持続可能な社会を作るため、日本の過去の知恵を取り戻すビジョンは小さな自治体にあることを実感した。日野市のゴミ袋政策、大木町、長井市、立川町の堆肥化政策に希望が見出される。上勝町には力強い指導者がいる。98%の住民が裏庭に堆肥設備を持ち、30種以上の分別をものともしていない。2020年までのゼロ・ウェイスト宣言はこれらの町から必ずなされると確信する。」と、ポール・コーネット博士は語った。

今年で2回目を迎える、7月14日の「脱焼却グローバル・ゼロウェイスト・デイ」は、国際NGOガイア(GAIA、本部フィリピン)(注1)の呼びかけで昨年より始められた。ゴミの焼却が原因で起こる健康障害、環境・経済・社会問題を明らかにし、同時にゴミをなくすための安全で持続可能な方法を促進するため、ゴミの焼却に反対する世界の人々が同時に行動する日としている。 7月14日の焼却炉に反対する世界規模の抗議行動は又、「難分解性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)」第7回政府間交渉会議(INC7)の初日に合わせて行われた。日本も批准しているこの「POPs条約」は、発ガン物質であるダイオキシン類やフラン類を含む、最も分解が困難と科学的に立証された有機物質の根絶を目指している。

昨年の「脱焼却グローバル・ゼロウェイスト・デイ」の参加団体は54カ国126団 体で、今年はその数を大きく上回り、62カ国、約200団体が参加した。

(注1)
ガイア:GAIA(Global Alliance for Incinerator Alternatives=焼却に代わるゴミ政策を求める世界連合)。 2000年、世界規模で焼却からの脱却を目指し、持続可能な資源(ごみ)管理方法を求めるため、 各国のNGOが南アフリカで結成した世界ネットワーク。本部はフィリピン。 詳しくは、http://www.no-burn.org/ (英語)

詳しくはグリーンピース・ジャパン有害物質問題Zero Waste Webサイトをご覧ください。

* ゼロ・ウェイストを更に知るための本
「ゴミポリシー - 燃やさないごみ政策「ゼロ・ウェイスト」ハンドブック築地書店より好評発売中

英語のプレスリリース

お問い合わせ:
グリーンピース・ジャパン
東京都新宿区西新宿8-13-11NFビル2F
電話 03-5338-9800 FAX 03-5338-9817
有害物質問題担当 佐藤潤一
広報担当     城川桂子

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