マクドナルド、コカ・コーラなど温暖化対策でノンフロン冷蔵機器に移行 「他企業、政府も続くべき」とグリーンピース
RELEASE OTHERS 2004.06.22

マクドナルド、コカ・コーラなど温暖化対策でノンフロン冷蔵機器に移行 「他企業、政府も続くべき」とグリーンピース

【ブリュッセル発 6月22日】清涼飲料、ハンバーガー、アイスクリームの各分野で世界シェアNo.1企業であるコカ・コーラ、マクドナルド、ユニリーバの3社は、本日、自然冷媒に関する国際会議「Refrigerants, Naturally」(自然に冷却剤)が開催されているベルギーのブリュッセルで共同記者会見を開き、代替フロンを冷媒とする冷凍・冷蔵機器の使用を今後段階的に廃止し、ノンフロン機器に移行することを発表した。これは2000年以来のグリーンピースの脱代替フロン化要請にこたえたもの。

3社が移行するのは、グリーンピースが1993年に提唱した、オゾン層を破壊するフロンも強力な地球温暖化ガスである代替フロン ( 注1 ) も使用しない「グリーンフリーズ型」冷凍・冷蔵機器である。グリーンピースは2000年のシドニーオリンピック以前から3社に対して「代替フロンの撤廃」「ノンフロン機器への移行」を要請してきており、今回の決定はこの要請に答えたものといえる。3社の決定に対してはグリーンピースだけでなく、国連環境計画(UNEP)も支持を表明している。

同会議は、ノンフロン技術を用いた冷蔵機器を紹介することを目的に開催されたもので、食品・飲料産業、国際組織、NGOが一堂に会した。3社による方針転換の裏には、数百億ユーロ(数兆円)単位の大規模な研究開発費を投じて技術を確立した大手メーカーの存在があり、同会議ではこれらのメーカーがさまざまな冷媒・冷凍技術を披露し、段階的移行の具体的可能性を示した。日本からも三洋電機株式会社、シャープ株式会社の開発担当者が参加し、炭化水素や二酸化炭素による冷媒技術や太陽熱冷却などを発表した。また、グリーンピースは、研究成果を発表し、現在の水準でHFCの排出が続いた場合、2050年には、HFCの地球温暖化への寄与度は現在の4%から9%にまで上昇することを指摘した。

3社による今回の発表は単なる口約束ではない。マクドナルド社は約3万店舗で11機種の冷蔵設備をノンフロンに変更する。ユニリーバ社のアイスクリーム部門は2005年以降、ノンフロン仕様のアイスクリーム用冷蔵設備のみを購入する。現在までもすでに14,000台の設備がノンフロン機に切り替えられた。コカ・コーラ社は世界中に遍在する自動販売機をノンフロン機に切り替える予定だ。これにはエアコン、冷凍室、保冷機も含まれている。

グリーンピース・インターナショナル事務局長のゲルト・ライポルトは3社の決定に関して次のようにコメントした。「グリーンピースはユニリーバ、コカ・コーラ、マクドナルド3社の決断を歓迎する。そしてこの3社の競合企業、すなわちネスレ、ペプシ・コーラ、バーガーキングにもこれに続くことを要請する」。
さらに「今後も使用され続ける代替フロンは2050年までに世界中の自家用車と同じくらい温暖化に貢献してしまうと予測されている。問題の解決には政府の取り組みが不可欠だ」と付け加えた。

[写真]松下電器初のノンフロン冷蔵庫の見学のために2001年のエコプロダクツ展を訪れたグリーンピースの木村事務局長と鈴木キャンペーナー
松下電器初のノンフロン冷蔵
庫の見学のために2001年の
エコプロダクツ展を訪れたグ
リーンピースの木村
事務局長と鈴木キャンペーナー
〜 greenpeace
グリーンピース・ジャパンでは1993年から「日本でもグリーンフリーズを」キャンペーンを展開、企業に働きかけを行ってきた。その結果、2002年に松下電器産業株式会社などが、グリーンフリーズ型冷蔵庫の販売を開始した。また、業務冷蔵機器の開発と利用に関しても、働きかけを行ってきた。

「もう、代替フロンを使い続ける言い訳は通用しない。日本政府も日本企業も一刻も早く脱代替フロンを実現すべきだ。」と、日本でグリーンフリーズ・キャンペーンを担ってきたグリーンピース・ジャパンのキャンペーン部長鈴木かずえは語っている。

参考:グリーンピースの提言

政府は直ちに代替フロンの段階的廃止に向けた規制をし、現在代替フロンの代わりが見つかっていないものに関しても廃止計画を策定すべき。期日目標は5年以内でなくてはならない。

段階的廃止が開始されるまでの間政府は代替フロン税を導入すべき。(課税率の算定は温暖化作用に基づいて計算を)

モントリオール議定書の締約国は代替フロン関連事業への補助金を停止し、同議定書の『オゾン層保護基金』に基づいて代替フロンの段階的廃止を加速すべき。モントリオール議定書の締約国は代替フロン関連事業への補助金を停止し、同議定書の『オゾン層保護基金』に基づいて代替フロンの段階的廃止を加速すべき。

政府は代替フロンの生産業者から補償金を徴収し、代替フロンの使用がもたらす環境および人体への損害を補償すべき。

EUは現在検討されているフロンガス規制法の対象とされているすべての用途に関して、段階的廃止期日を早急に設定すべき。

注1:代替フロン
代替フロン(HFC)の温暖化作用は、最もよく知られた温暖化ガスの二酸化炭素の温暖化作用をはるかに凌ぐ。代替フロンはおよそ15年前、オゾン層を破壊する物質を規制するモントリオール議定書の下でフロン(CFC)が規制され始めた頃、化学薬品業界によって発明された。
グリーンピースは当初から代替フロンに反対し続けていたが、1993年にドイツ企業FORONと共に世界で始めてフロンも代替フロンも使用しない「グリーンフリーズ」技術を開発、家庭用冷蔵庫が製品化された。現在までにグリーンフリーズはヨーロッパ、中国、日本、中南米諸国、オーストラリアで家電業界の主流になってきており、すでに1億2,000万台が販売された。アメリカ合衆国以外の世界ではグリーンフリーズが家庭用冷蔵庫の主流としての地位を確立しつつある。

関連URL
グリーンピース・ジャパン”グリーンフリーズ・キャンペーン”サイト

お問い合わせ
グリーンピース・ジャパン
東京都新宿区西新宿8-13-11NFビル2F
電話 03-5338-9800  FAX 03-5338-9817
キャンペーン部長  鈴木かずえ
広報担当  城川桂子

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