グリーンピース・ジャパン、水産庁のリーダーシップを評価–神戸で開催の「まぐろ類地域漁業管理機関(RFMO)合同会合」でマグロ類保全の取り組みに対し、さらなる期待
RELEASE OCEAN 2007.01.22

グリーンピース・ジャパン、水産庁のリーダーシップを評価–神戸で開催の「まぐろ類地域漁業管理機関(RFMO)合同会合」でマグロ類保全の取り組みに対し、さらなる期待

【神戸、日本】国際環境保護団体グリーンピース・ジャパンは、本日から神戸で開催されている「まぐろ類地域漁業管理機関(RFMO)合同会合」に際し、日本政府のリーダーシップを評価し、その役割の重要性を訴えるほか、参加各国に対し、この会合で海洋生態系保全のためにより厳しいマグロ類の保全対策を採るよう抜本的なマグロ管理体制の改革を求める ブリーフィングペーパー を発表した。

このブリーフィングペーパー「Opening the can: How Tuna Fishery Management Organisations Regularly Fail to Manage our Oceans (缶詰を開ける――いかにマグロ管理機関が私たちの海の管理に失敗したか)」では、昨年の「大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)」など近年のマグロ類管理に関する国際会議が漁獲量の十分な削減を達成できていないだけでなく、違法漁業や便宜地籍船の問題に対して有効な対策が採れていないことを批判する。

また、マグロの深刻な生息数減少は、生態系の問題にとどまらず、合法的に漁業を行っている漁業者や、マグロ漁を地元の主産業としている島国などにも深刻な経済的被害が及んでいると現状を分析し、国際的な同意を取りつけた上で「マグロをまったく獲らない海洋保護区」などの設置をすすめることも真剣に検討する必要があると訴えている。

なお、日本政府などが主張している「クジラがマグロを食べていることが生息数の減少につながっている」かのような言説は科学的ではなく、責任をクジラに転嫁することで対策の遅れを引き起こす原因にしかならない、としている。

これらのことから、グリーンピースは、この会議では以下の5項目に参加国が同意すべきであると述べている。

包括的な生態系を前提に、国連公海漁業協定(1995 UN Fish Stocks Agreement 1995)の5及び6項にあるような予防原則に基づいた資源管理を行うこと

政治的な思惑・配慮を排し科学的な情報をもとに漁獲量を策定すること

各管理機関が協議し、共通のモニタリングシステムを確立し実行すること

透明性が高く現行の国際法(国連海洋法条約など)と齟齬のないルールを採用すること

特定の国や一部の国々の利害関係によって全体の合意形成が阻害されるような決定プロセスを見直すこと

「世界の約4分の1のマグロを消費する日本において、このような会議が日本のリーダーシップのもとで開催されることを評価したい」と、グリーンピース・ジャパン海洋生態系問題担当部長の佐藤潤一は語り、「昨年の11月に開催されたICCATのような、マグロの保全を考えたとは到底思えないような結論は二度と許されない。マグロ類の管理に予防原則の考えを取り入れ、その回復が約束されるような対策を早急に取る必要がある。この神戸会議がその鍵になる」と続けた。

ブリーフィングペーパー
「Opening the can: How Tuna Fishery Management Organisations Regularly Fail to Manage our Oceans」 (PDFファイル : 76KB 英語)

お問い合わせ:
特定非営利活動法人グリーンピース・ジャパン
東京都新宿区西新宿8-13-11NFビル2F
海洋生態系問題担当部長 佐藤潤一 (現在ニュージーランド滞在)
広報担当          城川桂子

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