火災を起こした捕鯨母船・日新丸、東京港に到着 –「水産埠頭」に着岸で、火災原因調査のあとさっそくクジラの肉を冷凍庫へ?
RELEASE 2007.03.23

火災を起こした捕鯨母船・日新丸、東京港に到着
–「水産埠頭」に着岸で、火災原因調査のあとさっそくクジラの肉を冷凍庫へ?

[写真]東京港に入る日新丸 〜 Greenpeace

【東京】 本日午後、南極海で火災を起こし、犠牲者1名を出して“調査”捕鯨 ( 注1 ) を途中で中止せざるを得なくなった日新丸が東京港に入港し、大井水産埠頭に着岸した。水産庁によると日新丸は、出火原因などに関して捜査当局の“調査”を受けることになっているが、その後今回捕獲した鯨肉も出荷を待つために水産埠頭で冷凍施設へ移すとみられている。

一方、数日前には日新丸を含めた捕鯨船団が行っている“調査”捕鯨のうち、1987年から2005年までの第一期南極海鯨類捕獲調査(JARPA)に関する評価報告書 ( 注2 ) が発表されている。この評価報告書の記述は、この調査によって進展がなされているような報告書になっているが、JARPAが16年間に渡って南極海のミンククジラを捕獲し続けたにもかかわらず、そこからは結局、目的としていた調査結果は得られなかったことを示している。

例えば、同報告書では、南極海のミンククジラの生息数の増減傾向について「傾向を推定するための数値間の信頼しうる間隔が比較的広く、これらの結果は、したがって、調査期間中、同地域におけるミンククジラ生息数は、十分な減少があるか、十分な増加があるか、または安定しているに近い状態であるか、という事を示すに等しい」としている。

「今年度の捕獲期間中で、欠陥を露呈したのは南極海で火災を起こした日新丸だけでなく、日本の“調査”捕鯨計画そのものだ」と、グリーンピース・ジャパン海洋生態系問題担当部長の佐藤潤一は語る。「科学性を謳いながらら、目的とした結果を十分に達成できないプロジェクトは、“調査”という響きのよい言葉で守られた無駄な公共事業に似ている。この事業にたいし、18年間という年月と何百億円ものお金を費やし、またこれまでに2人の人命が失われている。」

[写真]東京港に入る日新丸 〜 Greenpeace

グリーンピースのキャンペーン船エスペランサ号(オランダ船籍、2076トン)は、南極クジラ保護区での捕鯨の停止を訴えるために本年2月南極海に向かったが、2月15日、日新丸に火災が起こり、以降、日新丸の付近を航行し、復旧にあたる乗組員と船団の安全を守るため、緊急の場合の救援活動を申し出ていた。復旧した日新丸が南極海から脱出するのを見届けた後、日本の捕鯨関係者と公海での捕鯨についての話し合いをもつため、シドニーを経由し、現在、日本に向かっている。

エスペランサの日本滞在中の予定は下記のとおり:

3月28日 東京湾入港

3月29日 13:00 – 14:00 船上記者会見

3月31日 10:00 – 15:00 一般公開

4月1日  10:00 – 16:00 一般公開

上記期間内で、水産庁など捕鯨従事者との会談や、星川淳著の捕鯨問題に関する書籍の出版記念会も予定している。

(上記の予定に変更があることがありますので、詳しくは広報担当より別途ご連絡させていただきます。)

注1
南極海鯨類捕獲調査(JAPRA)

注2
Report of the International Workshop to Review Data and Results from Special Permit Research on Minke Whales in the Antarctic, Tokyo 4-8 December 2006 (南極海のミンククジラの特別認可調査のデータと結果を評価する国際ワークショップの報告書、2006年12月、東京)

「くじラブ・ワゴン」サイト

お問い合わせ:
特定非営利活動法人グリーンピース・ジャパン
海洋生態系問題担当部長 佐藤潤一
広報担当        城川桂子
〒160-0023 東京都新宿区西新宿 8-13-11 NFビル2F
Tel. 03-5338-9800 Fax. 03-5338-9817

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