「原子力に頼らない地球温暖化対策を!」―― 86団体からの要望書が政府へグリーンピースなどの緊急呼びかけに応えて
RELEASE ENERGY 2007.10.29

「原子力に頼らない地球温暖化対策を!」―― 86団体からの要望書が政府へ
グリーンピースなどの緊急呼びかけに応えて

本日、国際環境保護団体グリーンピース・ジャパン、原子力資料情報室、グリーン・アクションの3団体は、環境、気候変動、原子力などの問題に取り組む全国86の市民団体が賛同する「原子力依存から脱却し、抜本的な地球温暖化対策を早急に実施するよう求めます」と題した福田康夫首相と甘利明経済産業大臣宛ての要望書(注1)を、総理府と経済産業省に提出した。

この要望書は、グリーンピース・ジャパンなど3団体がウェブサイトなどを通じて全国の市民団体に賛同を呼びかけたもの。「原子力の日」(注2)とされる10月26日に向け、10月11日より募集を開始。気候ネットワークやWWFジャパン、自然エネルギー市民の会など合計86の市民団体が賛同した。

「日本政府は『地球温暖化対策に貢献する』として、原子力推進策をこれまで以上に強化している。しかし中越沖地震の直撃を受けて停止した柏崎刈羽原発の例が示すように、原子力に頼っていたのでは、温室効果ガス排出の確実な削減は不可能」とグリーンピース・ジャパン事務局長の星川淳は語り、「こうした認識が広がっているからこそ、今回、短期間の呼びかけにもかかわらず、予想以上の数の市民団体から賛同を得た」と続けた。

京都議定書は日本にたいし、来年から始まる第1約束期間中に、二酸化炭素を1990年度比で6%削減することを義務づけている。ところが日本では、発電部門を中心に排出量が逆に増えている。この25日には、削減目標達成のための来年度予算の概算要求が出たが、あいかわらず原子力への税金投入が顕著だ(注3 )。そのなかには、来世紀になっても成立するかどうかさえ定かでない高速増殖炉や核融合まで含まれている。

こうした原子力偏重の政策は、本来、地球温暖化抑止の主柱となるべき省エネ対策や自然エネルギーの導入を阻害している。また、原子力の拡大には電力消費の増大が不可欠であり、その結果、「ベースロード」以外の電源、つまり火力発電も増えざるをえず、実際、とりわけ石炭火力による発電量と、それにともなう二酸化炭素の排出量の増加は著しい。2006年度はそれぞれ90年度比の3.4倍と2.6倍となっている。

「日本政府は原子力依存から脱却し、実効力のある地球温暖化対策に、今すぐ着手すべきだ」と、星川淳は結んだ。

注1:要望書はこちらのページをご覧ください。
注2:「原子力の日」は、日本が国際連合の専門機関の一つである国際原子力機関へ参加した1956年10月26日 と、茨城県東海村の日本原子力研究所の動力試験炉が日本で初めての原子力発電に成功した1963年10月26日 を記念し、1964年に閣議決定によって制定された。東海村では1999年9月30日、核燃料加工施設で臨界事故が起こり、日本に於いて初めて被曝による死者2名を出している。
注3:http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=10326&hou_id=8956〔PDFファイル〕

お問い合わせ:
特定非営利活動法人グリーンピース・ジャパン
地球温暖化・エネルギー問題コンサルタント 鈴木真奈美
広報担当 村上京子

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