G8と「主要経済国会議」(MEM)に対するグリーンピースの見解
RELEASE ENERGY 2008.07.11

G8と「主要経済国会議」(MEM)に対するグリーンピースの見解

【北海道・洞爺湖、2008年7月】 危険な気候変動と食糧危機を回避するのに必要な時間が残り少なくなるなか、G8各国首脳はまた行動を先送りにした。

「事態は切迫しているというのに、世界は3日間を無駄にしてしまった。G8は食糧危機には無為無策で、高騰する原油価格には見当違いの対策を示し、気候変動を回避するのに必要な行動は棚上げにした」と、グリーンピース・インターナショナル政策アドバイサーのダニエル・ミットラーは語った。

気候変動について:
ブッシュ大統領とハーパー首相、そして福田首相が協調しなかったために、G8は最重要課題である2020年の中期削減目標を出せなかった。2009年にコペンハーゲンで開催される気候変動枠組み条約締約国会議において、世界が行動計画に合意するには、ここで中期目標を示す必要があった。途上国は交渉を前進させる準備がある。途上国と先進国が手を取り合って、はじめてそれが可能になるのだが、G8はそのためのステップを踏み出そうとしない。

原子力問題について:
ブッシュ大統領、ベルルスコーニ首相、ブラウン首相をはじめ何人かの首脳は、このG8の場を利用して、危険でコストが高くつき、保険業界も引き受けるのを躊躇している原発を、原子力産業に代わって売り込もうとした。原子力の拡大は原子炉事故のリスクを高め、処分しようがない放射性廃棄物を増大させる。そして核拡散の危険性を膨らませ、世界の安全保障を脅かす。原子力が地球温暖化抑止に役立つというのは詭弁であり、リスクを高めるだけである。危険な気候変動を避け、エネルギー安全保障を確かなものにするためのに必要なのは、自然エネルギーとエネルギー効率向上を主柱とする「エネルギー革命」である。

食糧危機について:
G8の首脳陣は、世界の食料安全保障を脅かし、現在の食糧危機を招いた機械化農業に活路を求めるという、これまでと同じ的はずれな政策を求めている。生活に絶対不可欠な商品の国際市場価格の高騰に直面してさえ、G8の首脳陣があいかわらず食糧安全保障は市場に委ねるべきだという古い呪文を繰り返して唱えているのは驚きだ。

解決の糸口は、より高い収穫量、より良い食物、そして気候変動に対して順応性を備えた、立証済みのエコロジカルな方法に、公共投資をシフトすることにある。大地を粗末に扱い、水を有毒物質で汚し続ける限り、現在の食糧危機の解決策はない。

バイオ燃料について:
G8は、持続不可能なバイオ燃料もあると認める一方、それに対して何もしていない。有効な対策が実行されないことで、裕福な世界の自動車への依存を助長させるべく、持続不可能なバイオ燃料の生産のためにさらなる土地が食糧生産から遠ざかり、森林は伐採され、世界的な気候変動を招く方向へ舵が取られている。そうではなくて、先進国に対するバイオ燃料の義務的な目標設定を停止し、とりわけ途上国の食料安全保障を脅かさないように、食料の生産をバイオ燃料生産から守るための立法措置を導入する必要がある。

貿易について:
G8は毎回、国際貿易機関(WTO)のドーハラウンド交渉を早期に終結させようとしてきた。貿易自由化の拡大が、貧困層と環境にとって有害なものにならないというならともかく、それはありえない。G8各国首脳は、これまでの政策が失敗だったことを認め、公平で持続可能な貿易システムの構築に着手すべきである。

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