南極海鯨類捕獲調査に関する質問書
RELEASE 2008.11.14

南極海鯨類捕獲調査に関する質問書

麻生太郎総理大臣殿

日新丸を母船とする捕鯨船団による南極海大規模捕鯨活動が、今年も国際捕鯨委員会(IWC)指定クジラ保護区で行われようとしています。

私どもグリーンピースは、環境の急激な破壊と異変に脅かされる海洋生態系を保護する取り組みの一環として、これまで世界各国の商業捕鯨に反対する立場を表明しており、また日本による南極海での調査捕鯨がIWCで禁止(1987年)となった商業捕鯨であると指摘し中止を求めてまいりました。

政府には、国際社会における日本の役割として、環境問題への取り組みで世界をリードし、「クール・ジャパン」として未来の海・自然・暮らし、そして地球を守ることをいっそう明確に打ち出されることを懇願いたします。12億円もの税金の投入を伴う今回の南極海鯨類捕獲調査を早急に見直し打ち切っていただきたくご英断を切望いたします。

世界最大規模の捕鯨である南極海鯨類捕獲調査について、三つの疑問点が浮上しており、私どもは環境保護NGOとして、また日本の納税者としてご回答いただきたく、お願い申し上げます。

1.1998年以降、下関の港にて毎年盛大に行われてきた捕鯨船団の出港式が今年は開催されないとの情報がありますが、これは事実なのでしょうか?
例年、IWC日本政府代表コミッショナーなどが乗組員の労をねぎらい、多くの関係者が見守る中、船団が送り出されるこの出港式には特別な意味があるものとされてきました。式典中止という情報が事実であるならば、その真意は何なのでしょうか?

2.今回の南極海鯨類捕獲調査では1987年の開始以来初めて、外国籍の乗組員が調査捕鯨船に乗り込むことになりそうであるとの情報がありますが、これは事実でしょうか?

昨年度の南極海鯨類捕獲調査から日新丸が帰港した際に乗組員により高級鯨肉が個人宅に送られた事件を私どもが今年5月に明らかにして以来、何人もの日本人乗組員が辞職した様子で、補充人員確保が困難になったと関係筋から聞いています。その補充のために、外国人乗組員が今回採用されたとみられますが、事実でしょうか?

3.11月13日付けの朝日新聞朝刊では、本年度の南極海調査捕鯨につき、捕獲目標が今回20%削減されるとの報道がありました。グリーンピースとしては、この政府決定を南極海捕鯨中止への第一歩として歓迎しておりますが、しかし船団が出航する以上は税金の無駄遣いが依然続いていると指摘いたしたく、一刻も早い中止を求めております。

南極海捕鯨の完全なる中止決定は、いつ下されるのでしょうか?

もはや鯨肉の国内需要も、調査としての科学的価値も極めて低いということが判明する中、政府が早急かつ完全なる南極海捕鯨の中止を決定してくださるよう、そして私たち国民の税金が有意義に活用されるよう、心よりお願い申し上げます。

以上の質問にご回答くださいますよう、よろしくお願いいたします。

グリーンピース・ジャパン
海洋生態系問題担当 花岡 和佳男

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