太平洋クロマグロの漁業規制案、韓国が今年も受け入れ拒否 ――第6回WCPFC北小委員会閉幕
RELEASE OCEAN 2010.09.10

太平洋クロマグロの漁業規制案、韓国が今年も受け入れ拒否 ――第6回WCPFC北小委員会閉幕

【2010年9月10日 福岡】
7日から福岡で開催されていた第6回WCPFC(中西部太平洋まぐろ類委員会)北小委員会が先ほど閉幕し、資源状態が悪化する太平洋クロマグロにおける新たな漁業規制案が加盟国間で合意された。ただし、韓国は昨年に引き続き規制案を受け入れず留保を表明。これを受けてグリーンピースは韓国政府代表に対し、WCPFC年次会合が開催される12月までに留保を解除するよう求めた。

今回合意された規制案は、2011-2012年において沿岸の零細漁業(ひき縄など)を除き、太平洋クロマグロの漁獲努力量を2002-2004年の水準以下で維持するという内容。太平洋クロマグロにおける最大の漁獲国である日本の政府は、会議初日からこの漁業規制案の可決に向け加盟国を先導したが、WCPFC加盟国の中で2番目に漁獲量の多い韓国の政府は、この案の受け入れを拒否。規制案はこれから本委員会に提案され、12月に開催されるWCPFC年次会合で採択される見通しだが、それまでに韓国が留保を解除しなければ、昨年に引き続き2011-2012年も、韓国のEEZ(排他的経済水域)には太平洋クロマグロの漁業規制が適用されないことになる。

グリーンピースは現在、国内の大手スーパーや飲食店チェーンに対して、過剰に獲られた魚介類の販売を控え、商品の環境負荷に関する情報を消費者に公開し、持続可能性を確保した商品の提供を求める活動を展開している。この会議に出席していたグリーンピース・ジャパン海洋生態系問題担当の花岡和佳男は、「韓国が漁獲する太平洋クロマグロの9割は日本で消費されているが、資源状態の悪化が指摘される魚種の漁業管理を拒否する国で生産されるクロマグロを購入・販売することは、生物多様性の保護にも、海の恵みを次の世代に残すことにも逆行する」とし、もし韓国政府が12月までに今回の漁業規制案への留保を解除しない場合、日本の大手スーパーや飲食店チェーンに対し、韓国で生産されるクロマグロを取り扱わないよう求めていく活動方針を明らかにした。

地域の一本釣り漁師や築地の仲卸などと話し合いを続け、生物多様性の保護と持続可能な漁業の実現に向けて取り組んでいるグリーンピースは、今年の10月に名古屋で開催されるCBD-COP10(生物多様性条約第10回締約国会議)を、マグロ類の保護と漁業の持続可能性の確保に向けた大きな機会とするよう加盟国政府に訴えかけている。限られた産卵海域に群れる産卵直前の親魚が巻き網によって一網打尽に巻き獲られることを問題視し、日本海にある太平洋クロマグロの産卵海域や地中海にある大西洋クロマグロの産卵海域を含む、海洋保護区のネットワークの構築を求めている。

お問い合わせ:
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン

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