『生物多様性の保護と水産資源回復へのロードマップ』レポート発表 CBD-COP10で2020年までに海洋保護区20%合意を提案
RELEASE OCEAN 2010.10.04

『生物多様性の保護と水産資源回復へのロードマップ』レポート発表 CBD-COP10で2020年までに海洋保護区20%合意を提案

18日から名古屋で開催される国連の生物多様性条約第10回締約国会議 (CBD-COP10)を控え、本日レポート『生物多様性の保護と水産資源回復へのロードマップ――海洋保護区グローバルネットワークの設立』(注1)を発表しました。世界規模で進む過剰・違法漁業が各海域で海の生物多様性を破壊し、将来の漁業と魚食を脅かす状況にあって、世界の海の40%を海洋保護区とすることを目指し、今回の会議では2020年までに20%合意が必要とする提案です。

2004年に行われたCBD-COP7の会議は、2012年を海洋保護区のグローバルネットワークを設立する目標年に定めました。 しかしその進行は遅く、保護海域に指定されているエリアはまだ世界の海の1%にも達していません。2012年の目標を達成するために、国際生物多様性年である今年開催されるCOP10が極めて重要な会議となります。

COP10開幕直前に発表した今回のレポートは、具体的な海洋保護区の候補海域を示すことで、今年から2012年までCBDの議長国を務める日本政府や、各国政府代表団が海洋保護区のグローバルネットワーク設立に向けて大きな政治的決断を下すよう求めるものです。グリーンピースは今回のCBD-COP10で、2020年までに世界の海の20%を海洋保護区にすることで合意することを求めています。

グリーンピース・ジャパン海洋生態系問題担当の花岡和佳男は、「マグロの乱獲問題に象徴されるように、漁業の規模拡大により世界の海で生物多様性は大きく破壊され、漁業管理機関による取り組みは過剰漁業を抑制できないでいる。海洋保護区のグローバルネットワークを設立することは漁業の持続可能性を追求することでもあり、魚介類消費大国日本の政府、水産業界や流通業界、そしてなによりも消費者にとって非常に大きな意味を持つ」と、海洋保護区の早期設立の必要性を訴えました。

グリーンピースは、日本各地の一本釣り漁師や築地の仲卸などと対話を続け、生物多様性の保護と持続可能な漁業の実現に向けて取り組んでおり、CBD-COP10を、マグロ類の保護と漁業の持続可能性の確保に向けた大きな機会とするよう加盟国政府に訴えかけています。さらに、限られた産卵海域に群れる産卵直前の親魚が巻き網によって一網打尽に巻き獲られることを問題視し、日本海にある太平洋クロマグロの産卵海域や地中海にある大西洋クロマグロの産卵海域などを海洋保護区とするネットワークの構築を求めています。

注1:レポート『生物多様性の保護と水産資源回復へのロードマップ――海洋保護区グローバルネットワークの設立』
日本語要約版(PDFファイル5.28MB) >>
英語オリジナル版(PDFファイル5.88MB)

お問い合わせ:
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン

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