CBD-COP10閉幕へ グリーンピース、一定の結果が出たと総括
RELEASE 2010.10.30

CBD-COP10閉幕へ グリーンピース、一定の結果が出たと総括

【10月30日未明 名古屋】18日から名古屋で行われていた国連の生物多様性条約第10回締約国会議 (CBD-COP10)が本日未明、閉幕する。焦点となった遺伝資源へのアクセスおよびその利用(ABS)に関する名古屋議定書や新戦略計画(ポスト2010年目標)が合意に至り、グリーンピースは一定の結果が出た会議と総括した。

日本政府は新戦略計画の目標達成に貢献するため、途上国に生物多様性保全に資する分野で、総額20億ドルの支援を発表。またABSに関する議長案を最終日に採択させるなど、ホスト国および議長国として一定のイニシアチブを発揮した。海洋の分野においても、これまでは水産庁の管轄下にあり出遅れていた海洋生態系の保護において、環境省が絶滅危惧種リストの作成に取り組むなどの大きな前進をみせた。しかし一方で、海洋保護区の目標数値が10%のままであるなど、まだまだ残された課題は多く、生物多様性の保護や持続可能な利用にはいっそうの国際努力が必要であることが浮き彫りとなった。

グリーンピース・ジャパン海洋生態系問題担当の花岡和佳男は「CBD-COP10は終わるが、日本政府は2012年のCBD-COP11まで議長国を務める。このたび環境省主導により国際社会に発信した生物多様性保護への姿勢を、これから実践に移していくときだ」と語った (注1)。

また「政府だけではなく、今後は企業の取り組みが鍵となる。海から魚が消えゆく研究結果がこれだけ世に出回っている上、海洋が今回の会議における焦点の一つとされていたにもかかわらず、水産業界からの参加が少なかった。これは業界の意識が薄いことの現れだ」と花岡は指摘し、「シーフードビジネスの持続可能性を確保するには、海の生物多様性を保護するしかない。水産業界はこれから、漁業から流通までのあらゆる段階で、効率性のみを優先するスタイルからの脱却が急がれている」と続けた。

世界規模で進む過剰・違法漁業が各海域で海の生物多様性を破壊し、将来の漁業と魚食を脅かす現在、グリーンピースはその解決策として、世界の海の40%を海洋保護区にすることをめざし、今後も活動を続けていく。

(注1)来月11月には、 絶滅危惧種の大西洋クロマグロの漁業を管理する大西洋マグロ類保護委員会(ICCAT)、 12月には危急種であるメバチマグロの中西部太平洋での漁業を管理する 中西部太平洋マグロ類委員会(WCPFC)と、 年末に向けて海洋生物に関する国際会議が続く。

<お問い合わせ>
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン

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