早期帰港の真相は鯨研の経営難
RELEASE OCEAN 2011.02.18

早期帰港の真相は鯨研の経営難

日本政府は2011年2月18日、南極海で3月まで実施する予定だった日本の調査捕鯨を打ち切り、船団を帰国させると発表しました。
日本政府は2011年2月18日、南極海で3月まで実施する予定だった日本の調査捕鯨を打ち切り、船団を帰国させると発表しました。米国の反捕鯨団体の妨害が激しく、調査船員の安全確保が困難になっていることが背景としました。

国際環境NGOグリーンピースは2010年12月、クジラ肉の需要低下や燃料代の高騰で、調査捕鯨団の帰港予定が例年3月から早まる可能性が高いとの情報を公表しました(注1)。この調査捕鯨の主体である日本鯨類研究所の財政状態は年々悪化しています。

この研究所の平成20年度事業報告書によると、収益面では平成19年度は約3億2800万円の赤字、平成20年度では約1億6400万円の赤字となっていました。貸借対照表を見てみると、企業会計で資本を示す正味財産は平成20年度末では7億5000万円程度まで減少し、自己資本比率は11.7%程度まで悪化しています(注2)。

グリーンピース・ジャパンの事務局長・佐藤潤一は「早期帰港の本当の原因は、調査捕鯨を行っている日本鯨類研究所の経営が悪化し続けていることだろう。これから先、年間1億5000万円程度の赤字決算を続け、外部からの資金注入が無いとして単純に計算すれば、あと5年で債務超過、つまり研究所の経営破たんを迎えるだろう」と説明しています。(終)

(注1)2010年12月1日、グリーンピース・プレスリリース「南極海の調査捕鯨規模大幅縮小か」

(注2)日本鯨類研究所 平成20年度事業報告書

お問い合わせ:国際環境NGOグリーンピース・ジャパン

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