チェルノブイリ原子力発電所事故から25年 ――今でも農産物汚染続く
RELEASE ENERGY 2011.04.08

チェルノブイリ原子力発電所事故から25年 ――今でも農産物汚染続く

国際環境NGOグリーンピースは8日、放射線の専門家をウクライナに派遣して調査を行い、チェルノブイリ原子力発電所事故から25年経った現在でも、高レベルの放射線が検知され、数種類の農作物において汚染が続いているとの調査報告書を発表しました。

調査チームはウクライナのリブネンスカ州にある村で、採取した93%の牛乳においてウクライナの小児摂取基準値の1.2倍から16.3倍にもなるセシウム137(半減期約30年)を検出しました。

グリーンピース・インターナショナル上級研究員のイリヤ・ラブンスカは、「周辺の主要農産物を調査したところ、牛乳、キイチゴ、キノコ、根菜などからウクライナの摂取基準値を超える放射性物質を測定しました」と語りました。

チェルノブイリ原子力発電所の爆発事故により、大量の放射性物質が放出され、周辺の国と人々に多大な影響を及ぼしました。ウクライナでは18,000キロ平方メートルの農地が汚染され、国内の40%となる合計35,000キロ平方メートルの森林が汚染されました。

事故後、長年にわたりウクライナ政府当局は食品の汚染に関する定期的なモニター調査を行い、国民に公表してきました。しかし、ここ2年間は調査が行われず、長期的な影響を記録することができていません。

グリーンピース・ジャパンの気候変動・エネルギー担当の高田久代は、「事故から25年が経ちますが、現場から数百キロ離れた場所で生活している人々は、地元の農産物を通して、いまだに放射能汚染にさらされています。グリーンピースはウクライナ政府に、食品の汚染に関する定期的なモニターを再開するよう訴えています。」と語りました。

「チェルノブイリから25年が経ち、福島第一原子力発電所でも深刻な放射性物質の放出が続いているのは非常に残念です。農産物や水産物への深刻な影響も懸念されていますが、東京電力や政府は、あらゆる情報を被災者や影響を受ける方々に速やか、かつ分かりやすく伝えることが重要です。」と訴えました。

グリーンピースは、原発など人や自然を傷つけるエネルギーではなく、災害に強い分散型の自然エネルギーと徹底した利用効率化の推進へ日本のエネルギー政策をシフトすることを訴えています。

お問い合わせ:国際環境NGOグリーンピース・ジャパン

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