グリーンピース、放射線集中地域の住民に対する避難指示を政府に要請
RELEASE GOOD LIFE 2011.04.11

グリーンピース、放射線集中地域の住民に対する避難指示を政府に要請

国際環境NGOグリーンピースは11日、2度にわたる独自の放射線調査の結果などから、広範囲に及ぶ放射性セシウムによる汚染の可能性がある(注1)として、住民の長期的安全を確保するための早急な対応措置を政府に要請しました(注2)。

この要請には、福島第一原子力発電所から20キロ圏外のホットスポットと呼ばれる放射線量の高い地域(浪江町、飯舘村など)(注3)への避難指示発令と、その住民への東京電力もしくは政府による完全な生活補償を行うこと。さらに、放射線量が依然として高く、人口も多い福島市や郡山市を含む広域を「特別管理地域」と指定し、汚染度の高い地区を除染するなど適切な措置を早急にとることなど4項目が含まれています。

グリーンピースの放射線チームが福島市の公園で行った調査では、1時間あたりの放射線量が4マイクロシーベルトを記録。また、郡山市の神社では、1時間あたりの放射線量が2.8マイクロシーベルトでした。これは数週間で年間被ばく限度量を超えてしまう放射線量です(注3)。

第2回調査チームのリーダーであるグリーンピース・インターナショナルのエネルギー部門担当のリアナ・トゥールは、「福島原発から60キロ程度離れた福島市や郡山市などの地域でも、1986年のチェルノブイリ原発事故後に周辺地域で避難指示が出される際の基準となった年間積算線量5ミリシーベルトを超えてしまいます」と警告します。また、調査チームは、福島市、郡山市、南相馬市の農家の協力によって採取した野菜や、福島市内で販売されている野菜を測定した結果、基準値を上回る放射線量を検出しています(注4)。

このような状況であるにも関わらず、原発周辺から避難している方が滞在する避難所(山形県米沢市)でグリーンピースが行ったアンケート調査では、83.3%の方が政府や自治体から伝えられる放射能汚染の情報が十分でないと証言しています(注5)。

グリーンピース・ジャパンの気候変動・エネルギー担当の高田久代は、「放射線量が高い地域でも30キロメートル圏外ということで、住民は普段通りの生活を続けています。人口密度が高い地域では統計的にリスクも高くなることから、住民を放射線から守る仕組みを緊急に整える必要があります。放射線量の高い地区で除染を行ったり、放射能から身をまもるための具体的な方法を住民に提供したりすることで、住民へのリスクを減らすことができます」と述べました。

グリーンピースは、今後も放射線モニタリングを続け、被害を受けた住民が東京電力に対して損害の補償を求める際に参考となる証拠を集めていく予定です。

注1)京都大学のグループらが行った土壌調査より算出

注2)菅直人内閣総理大臣への要望書

注3)グリーンピースの放射線量調査
測定値と測定場所をグーグルマップでご覧いただけます

注4)グリーンピースが調査した野菜は1キロ当たり16000ベクレルから150000ベクレルの値。
測定値と測定場所をグーグルマップでご覧いただけます

注5)避難所での意識調査の結果

注7)調査報告書

注8)福島県北西部における野菜および土壌の放射線量調査データ

注9)放射線量調査測定値と測定場所

お問い合わせ:国際環境NGOグリーンピース・ジャパン

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