福島市内の保育施設、高等学校、除染後でも高線量を測定
RELEASE ENERGY 2011.08.29

福島市内の保育施設、高等学校、除染後でも高線量を測定

国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは29日、福島市内の学校で実施した放射線調査において、除染後にもかかわらず高い線量を測定したことを発表しました。これを受け、日本政府に対して除染が完了し、安全が確認されるまで、子どもたちを疎開、もしくは避難させることを求めました(注1)。

グリーンピースで、8月6日、17日、18日の3日間、福島県福島市内の保育施設2カ所、高等学校1カ所で放射線量を調査したところ、除染後にもかかわらず高等学校から一般道に通じる場所で1時間当たり1.5マイクロシーベルト(地上1メートル、地上10センチでは毎時7.9マイクロシーベルト)を計測。同じく除染後の保育施設でも、1時間当たり0.82マイクロシーベルトを計測しました(注2)。

調査チームリーダーのグリーンピース・インターナショナル放射線安全アドバイザーのヤン・ヴァンダ・プッタは、「今年5月にグリーンピースが調査した保育施設で今回も調査したところ、除染の結果、放射線の減少はみられましたが、まだ高い線量が見られるスポットがあります。また、高校で行った調査では、除染後でもグラウンドの放射線量は平均値で約毎時0.5マイクロシーベルトであり、年間にすると4ミリシーベルトになり、これはチェルノブイリ周辺国の基準で『避難の権利』が認められる年間1~5ミリシーベルトにあたります。さらに、敷地の境界周辺などは除染されておらず、ほとんどの測定ポイントで毎時1マイクロシーベルトを上回り、子どもにとって安全なレベルとは言えません」と述べました。

調査に同行したグリーンピース・ジャパンの核・エネルギー問題担当の鈴木かずえは、「政府は8月26日に、子どもが学校で受ける線量の新目安として年間1ミリシーベルト以下とし、校庭の空間線量率は毎時1マイクロシーベルト未満としました。これは放射線管理区域での基準である毎時0.6マイクロシーベルトを上回る高い値です。また、毎時1マイクロシーベルトを上回っても学校内での屋外活動を制限する必要はない、つまり校庭を使用してもよいとしています。さらに、線量を年間1ミリシーベルト以内に抑えなければならないのは、学校においてだけなのは問題です。子どもの被ばくを学校の内外合わせてトータルで責任を持つべきです」と述べました。

さらに、福島市内の調査でも依然として毎時1マイクロシーベルト以上が測定されたことを報告し、「福島の人々に『避難の権利』を認め、希望者には避難費用の補償、住宅の提供などの公的支援がなされるべきです」と訴えました。

今回の調査は、東京電力福島第一原子力発電所から飛散している放射能の実態調査を行うためにグリーンピースが継続的に実施している調査の一環です。

注1)日本政府などに提出した要望書(2001年8月29日)

注2)放射線調査の結果

<参考>

■ 調査範囲
福島県福島市内の保育施設2カ所、高等学校内1カ所。福島市内64カ所を調査。
Google Map

■ 調査期間
2011年8月6日、17日、18日の3日間

■ 調査で使用する基準の放射線測定機材
ガンマ線スペクトロメーター(Georadis社製RT-30)使用。数値データは地表付近で測定。

調査報告書プレゼンテーション資料

お問い合わせ:国際環境NGOグリーンピース・ジャパン

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