伊方原発周辺での紙風船を使った放射能拡散調査 85km離れた高知県四万十市などで発見
RELEASE 2012.02.15

伊方原発周辺での紙風船を使った放射能拡散調査 85km離れた高知県四万十市などで発見

国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京・新宿)は15日、愛媛県伊方町にある四国電力伊方原発付近で、先週2月11日に原発事故時の放射性物質の拡散範囲を調べるために紙風船を飛ばした結果、高知県四万十市と、愛媛県松山市で発見されたことを発表しました(注1)。

実験当日の天候は晴れ、風向は北北西、風速は毎秒4.1m(気象庁サイト:http://ow.ly/93smg)の気象条件の中、地元の住民や東京などから来た学生ら30人が午後3時頃、紙風船約200個を飛ばし、見つけた市民からの情報提供を呼び掛けていました。同日午後6時頃に最初の発見連絡を受けた場所は、伊方原発から南東に85kmはなれた高知県四万十川市竹島付近の四万十川河口。翌12日には、伊方原発から東北東に約67〜Hはなれた、愛媛県松山市府中付近の田んぼで発見したと連絡を受けました。

今回の調査を企画したグリーンピース・ジャパンの学生ネットワーク「グリーンピース・ユース」代表の田中真帆は、「明日16日に伊方原発で避難訓練が行われます。今回風船が発見されたのが伊方原発から85kmもはなれた高知県四万十市などでした。このように当日の気象条件で飛散場所は異なり、放射性物質は避難訓練が実施される範囲や県境さえ超えて広がる恐れがあります。四国だけでなく九州や瀬戸内海への拡散も考えなくてはなりません。最悪のケースを想定した避難訓練が必要ではないでしょうか」と語ります。

グリーンピース・ジャパンのキャンペーン・マネージャー、花岡和佳男は、「立地自治体にとって、すぐにでも福島の事故のような過酷事故の放射性物質拡散シミュレーションの情報を得られる条件は整っています。愛媛県は、早急に福島原発のレベルの事故を想定したSPEEDIの試算を国に要請し、それにもとづいて、来る16日の避難訓練を行うべきです。また、他の原子力発電所でも、同じ規模の事故を想定したシミュレーションや避難訓練が必要ではないでしょうか」と訴えました。

文部科学省は、対象自治体(原発立地県や30km圏内にかかる県)からの要望があればSPEEDIでの試算を実施、公表することを2月3日に決定しており、同日から運用しています。自治体からの要望があれば福島事故のケースのような想定に基づいた計算結果を提供することも可能としています。

注1)発見場所の地図

注2)2012年2月15日に愛媛県知事あてに提出した要請書

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お問い合わせ:国際環境NGOグリーンピース・ジャパン

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