「地元理解は得られていない」NGO共同要請書提出――福井県議会閉会。年度末までグリーンピース福井アクションセンターを継続
RELEASE ENERGY 2012.03.16

「地元理解は得られていない」NGO共同要請書提出――福井県議会閉会。年度末までグリーンピース福井アクションセンターを継続

福井県議会が本日16日に、閉会しました。国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは、「原子力発電に反対する福井県民会議」、「サヨナラ原発・福井ネットワーク」、「原発設置反対小浜市民の会」など他の福井県や関西の市民団体の連名による、共同要請書(注1)を西川一誠知事と田中敏幸県議会議長あてに提出し、関西電力大飯原子力発電所の再稼働問題について、今回の県議会では深い議論がされたとは言えず、住民に対する説明会や意見を聞く場も開かれていないとして、福井県民の理解を得るには程遠い状態だと発表しました。

グリーンピース・ジャパン事務局長、佐藤潤一は、「1年前の東京電力福島第一原発事故では、発電所周辺はもとより、60キロ離れた福島市でも深刻な放射能汚染が広がっています。次世代にも残る巨大なリスクを背負う住民に対して、事故によるリスクの説明もなく、意見を述べる機会もない現状では、大飯原発の再稼働について地元の理解が得られているとは到底言えません」と述べました。

また地元の方と共に、福井県議会の会期中、すべての本会議や委員会を傍聴し、原発や再稼働に関連した話し合いの内容、公開性について調査する「再稼働ストップウォッチ」プロジェクトを行いました。結果は、原発について話された時間は、15時間44分(議会全体は56時間28分)と、議会全体で話し合われた時間のうち約29%が原発の議論となりました。総合評価について、内容は16点(50点満点中)で、公開性は22点(50点満点中)と、合計38点(100点満点中)としました。

グリーンピースのキャンペーンマネジャーの花岡和佳男は、「議会全体を通して、西川一誠知事は安全確保が最重要と繰り返していましたが、国の意向を待つとするばかりで、主体性に欠ける答弁が目立ちました。公開性については、委員会では傍聴席が8席程度と非常に限られており、原子力発電・防災対策特別委員会など多くの委員会ではインターネット中継がなく、議事録公開にも数か月かかります。このような再稼働に関する重要な会議に、広く住民が参加でき、意見を述べられる場が求められています」と語りました。

最終日の本会議を傍聴に訪れた、福島県田村市在住の有機農家の大河原多津子さんは、「福島の原発について不安には思っていましたが、ここまでひどい過酷な事故が起こるとは想像していませんでした。でも、原発事故は起きてしまい、その影響は1年経った今でも深刻です。これから先、福島県民が背負う課題、苦しみは二度と繰り返したくない。福井のみなさんも、いまの利益ではなく、いまこそ将来の孫の命を考えて、原発を止める、眠らせる決断をしていただきたいです」と訴えました。

グリーンピース福井アクションセンターは本来、福井県議が閉会する16日まででしたが、年度末まで継続することも発表しました。今後も全世界が教訓とすべき福島の原発事故に注意深く学びながら、現段階での原発再稼動は時期尚早として、「原発フリーの夏」を実現すべく、キャンペーンを展開していきます。

注1)2012年3月16日発表したNGO共同要請書

国際環境NGO グリーンピース・ジャパン

関連キーワード