「地元」の範囲設定が適切でなかった85.1% ――原発事故を経験した福島県民の意識調査、グリーンピース結果発表
RELEASE ENERGY 2012.03.30

「地元」の範囲設定が適切でなかった85.1% ――原発事故を経験した福島県民の意識調査、グリーンピース結果発表

国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは30日、福井市内で記者会見を開き、東京電力福島第一原発事故を経験した福島県民を対象とした意識調査の結果(注1)を発表しました。調査の結果、福島第一原発の「地元」の範囲設定が適切だったと答えたのが6.3%にすぎず、もっと広範囲とすべきだったと答えた人は合計85.1%でした。さらに、今後の「地元」設定の範囲については、92.4%の人が30km圏か、それ以上の広範囲とすべきと回答し、広い範囲を地元とすべきとの認識があることが分かりました。

この調査は、グリーンピース・ジャパンが楽天リサーチ株式会社に委託して3月28日から29日まで、福島県に住む15歳以上の男女合わせて1,000人を対象に実施したものです。

福島第一原発では「地元』としての意思決定者が福島県知事と二町長(大熊町と双葉町)の3人のみだったことについて意見を聞いたところ、一番多かった回答は「福島県のすべての自治体を地元とすべきだった」の34.7%。「今回の事故で影響を受けた地域を県の内外関わらず地元とすべきだった」が27.8%。「福島第一原発から30km圏内の周辺自治体も地元とすべきだった」が22.6%。合わせて85.1%の人が原発立地自治体以外も、「地元」とすべきだったと回答しています。

さらに、「今後、原発の再稼働について同意/拒否を言う権限のある『地元』は、どの範囲であると思いますか」との問いに、影響を受けることが予想される地域はすべて「地元」に含まれるべきと答えた人が最多の48.4%。次いで29.5%の人が「立地道府県内のすべての自治体を「地元」とすべき」と回答。「原発から30km圏内の周辺自治体も地元とするべき」と回答した人が14.5%で、「立地市町村のみの範囲」と回答したのはわずか3.4%でした。

グリーンピース・ジャパン エネルギー担当で、グリーンピース福井アクションセンターに駐在している高田久代は、「原発事故を経験した福島県民の多くが、原発の地元の範囲が適切ではなかったと答えており、30km圏、もしくはそれ以上の範囲であるべきだったと答えています。福島第一原発事故の教訓を生かすためにも、立地市町村だけではなく、広い範囲までが地元として考えられるべきです」と訴えました。

また、福井県庁のロビーで再稼動反対を訴えるため断食を続けている小浜市・明通寺の住職、中嶌哲演氏を激励するために急きょ福井県に入り、グリーンピースの記者会見にも同席した俳優のいしだ壱成氏は「福島原発事故ではいまも15万人もの方が避難生活を続け、その他多くの方が元の暮らしを取り戻せていません。政府から大きな決断を迫られる福井県知事が県民の声を受け止め、住民の安全を最優先に考えてくれるようエールを送りたい。そして、多くの人、とくにこれからの時代を担う若い人たちが声を出していくことが大切だと思います」と語りました。

グリーンピースは全世界が教訓とすべき福島の原発事故に注意深く学びながら、現段階での原発再稼動は時期尚早として、「原発フリーの夏」を実現すべく、キャンペーンを展開していきます。

注1)意識調査の結果(2012年3月30日発表)

注2)大飯原発再稼働に絡む周辺自治体の意見MAP

国際環境NGO グリーンピース・ジャパン

関連キーワード