福島第一原発事故は収束していない ――政府の事故調査委員会「最終報告」を受けて
RELEASE ENERGY 2012.07.23

福島第一原発事故は収束していない ――政府の事故調査委員会「最終報告」を受けて

国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは、政府の事故調査・検証委員会が本日23日発表した最終報告発表に際して、福島第一原発事故は収束していないとし、あらためて原発再稼働の見直しと停止中の原発のこれ以上の再稼働をしないことを政府に対して主張します。

今回の政府の最終報告では、事故の直接的な原因は津波であるとし、地震の影響には否定的な見方を示しました。一方、国会の事故調査委員会報告は、7月5日、福島第一原発事故は「明らかに人災」と定義し、事故の原因が地震だったという可能性を否定しませんでした。

グリーンピース・ジャパンのエネルギー担当 鈴木かずえは、「政府の事故調査委員会の最終報告は、国会事故調の報告より後退しているものといえます。事故調査に求められるべき点は、福島第一原発事故の原因究明、事故の責任所在の明確化、そして同様の事故の再発防止に役立てることです。日本政府がこの最終報告を待たず、また大飯原発の下にある断層が活断層かどうかの再調査も実施せずに再稼働を判断したことは、無責任と言わざるを得ません。この最終報告で調査を終わりにするのではなく、独立した調査機関による事故の原因究明が引き続き必要です」と強調しました。

また「福島での事故を受けて、既存のエネルギー基本計画を白紙にすると菅元首相は昨年宣言しましたが、政府が新しく提示している原発比率は2030年に0%、15%、20-25%と、今すぐ原発を停止する選択肢はありません。国会事故調、政府事故調など数百ページにわたる報告書が出されていますが、報告書が反映されているか引き続き検証が必要です。今後、福島第一原発で起きたような同様の事故を繰り返すことがあってはいけません」と警告しました。

グリーンピースでは、2011年2月末に『福島第一原発事故の教訓――原子力行政の制度的欠陥』レポートを発表し、東京電力の福島第一原発事故が自然災害によるものではなく、日本政府と規制機関および原子力産業の失敗によって起きた人災であることを分析しました(注1)。

注1) 『福島第一原発事故の教訓――原子力行政の欠陥』

http://www.greenpeace.org/japan/ja/library/publication/lessons_from_fukushima/

国際環境NGO グリーンピース・ジャパン

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