グリーンピース、気候変動にSOS(警告)――IPCC総会開幕を受けて ~化石燃料への投資ではなく、脱原発・自然エネルギー促進の政策を訴え~
RELEASE ENERGY 2014.03.25

グリーンピース、気候変動にSOS(警告)――IPCC総会開幕を受けて ~化石燃料への投資ではなく、脱原発・自然エネルギー促進の政策を訴え~

国際環境NGOグリーンピース(東京・新宿、本部:オランダ)は本日3月25日、国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」第5次評価報告書第2作業部会および第38回総会が横浜で開幕したことを受けて、気候変動は人類の平和と安全を脅かす危機的状況にあると警鐘を鳴らすと同時に、自然エネルギーへの転換を加速する選択をすればまだ回避可能であると訴えました。

開幕前日の3月24日夕方、グリーンピースのスタッフ5名は、横浜市磯子区にあるJ-POWER(電源開発)の磯子火力発電所と東京電力の南横浜火力発電所付近で「Climate SOS _ Go Renewables」(気候変動にSOS、自然エネルギー促進を)と反射テープで書かれた光るメッセージを掲げ、気候変動がもたらす地球規模の脅威を警告するとともに、解決策として自然エネルギーへの早期転換を呼び掛けました。

IPCC会合出席のため来日中のグリーンピース・インターナショナル(本部) 政策・ビジネスユニット 上級政策アドバイザー カイザ・コソネンは、気候変動の危機はすでに多くの国や人々に甚大な被害を与え、被害額は年間数十億ドルにのぼると警告します。「気候変動は、国境を超えて迫る危機です。いま燃焼されている石油、石炭、天然ガスの1トン1トンが状況をさらに悪化させている一方、この状況を脱する解決策である自然エネルギー市場は予測以上のスピードで拡大しています。IPCC報告書は厳しい将来予測を示すでしょう。しかし、重要なメッセージは『選択』です。電源選択による悲劇を繰り返し続けるのか、持続可能な未来を私たちの手に取り戻すのか――いま私たちは歴史的な分岐点にいるのです」と述べました。さらに、「石炭の燃焼は気候変動の最大要因です。石炭火力発電は大量の水を使用するため、水資源の保全においても最大の脅威のひとつとされています。大気汚染問題も引き起こすため、石炭の使用削減は不可避で、実際そのような動きはすでに始まっています。石炭など化石燃料からの脱却を早めるためには、コミュニティや政策決定者、そして投資家の連携が重要です」と続けました。

IPCCは、「影響、適応、脆弱性」に関する第2作業部会報告書をまとめるために「持続可能な発展」の観点から対応策を検討しますが、開催国である日本は、IPCCが取り組むその困難な挑戦に応じていません。日本は温室効果ガス排出削減目標を2013年に引き下げたばかりか、石炭火力発電を売り込む世界最大の公共投資家として名乗りをあげています。さらに東京電力福島第一原発事故が収束していないなか、原子力発電に依存するエネルギー政策に逆戻りしようとしています。

グリーンピース・ジャパンの気候変動・エネルギー問題担当 高田久代は「原子力と石炭どちらを選択するかという二項対立の議論は誤りです。自然エネルギーと省エネルギー技術の発展によって、脱原発および2020年までに二酸化炭素排出量25%削減というこれまでの国際公約達成の両方を満たすことができます。日本政府に期待されるのは自然エネルギーへ転換を加速するためのエネルギー政策です」と述べました。

IPCC第2作業部会会合は3月25日~29日にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催され、総会では第5次評価報告書のうち、気候変動の「影響・適応・脆弱性」に関して科学的知見をまとめる第2作業部会報告書が承認される予定です。グリーンピースは、国際連合が定める公式なオブザーバーとして出席しています。


国際環境NGO グリーンピース・ジャパン

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