原発事故を経験したウクライナと日本は脱原発のリーダーとなるべき」菅直人第94代首相
RELEASE ENERGY 2015.10.21

原発事故を経験したウクライナと日本は脱原発のリーダーとなるべき」菅直人第94代首相

国際環境NGOグリーンピース・ドイツは、10月20日、ウクライナの首都キエフで、ウクライナの環境保護NGOウクライナ・ナショナル・エコロジカル・センター(NECU)と共同で、10月17日から20日までウクライナを訪問中の菅直人元首相を迎えて記者会見を行い、以下のプレスリリースを発信しました。
2015年10月20日
国際環境NGOグリーンピース・ドイツ プレスリリース

「原発事故を経験したウクライナと日本は脱原発のリーダーとなるべき」菅直人第94代首相

チェルノブイリと東京電力福島第一原発事故という史上最悪の原発事故を経験したウクライナと日本は、自然エネルギーへのシフトによって脱原発はできるということを世界に示すべきだ、との考えを東電福島第一原発事故当時、日本の第94代内閣総理大臣として対処に当たった菅直人氏がキエフでの記者会見で示した。

菅元首相は、チェルノブイリ原発事故にどう対処し、その後のエネルギー事情はどうなっているのかを、自らの目で確認するためウクライナを訪れた。ウクライナ政府は現在、ソビエト時代に設計された旧型原子炉の設計寿命を超えての運転期間の延長を目指している。

菅元首相は、「福島原発事故は、私が首相であったときに起こった。私は原発反対の立場である、と自信を持って断言できる。他の国々にも脱原発を呼びかけることは、私の義務だと考えている。福島を経験し、チェルノブイリを見たことで、脱原発以外の選択肢はないと確信した」と述べた。

グリーンピース・ドイツのエネルギー部門長のトーマス・ブリュアーは、福島原発事故により、ドイツでも原発の安全性について多くの疑問の声があがったと述べた。また、保守的なアンゲラ・メルケル政権が2011年、原発の段階的廃止を決定したことを説明した。

「残念ながら、ウクライナ、日本の両政府はともに自然エネルギーの真の可能性を無視する一方、危険な原発の稼働には力を入れている。この30年間に起きた二つの壊滅的原発事故は、原子力技術に未来はないことを明確に示している」とブリュアーは述べた。

ウクライナ・ナショナル・エコロジカル・センターの専門家アレクセイ・パーシュクは、安全性上問題があるのにかかわらず、ウクライナのエネルギー政策がソビエト製原子炉の設計寿命を超えての延長運転を目指していることを説明した。

「破壊的な原発事故は、世界中の多くの国々の教訓となったが、ウクライナ政府はその教訓を無視している。1991年に独立した当時は、原子力産業の撤退の動きがあった。安全な廃炉のための資金を蓄えるという考えで稼働が続けられた。25年を経て、この国は、武力紛争のさなか、設計寿命を超えて原発の運転を継続している。この国は、市民の健康や安全にわずかな関心しか持っていない。ちなみにオーストリアでは、1978年に原発が建設されたが、運転は開始されなかった!一方ウクライナでは、設計寿命を超えた3基の原子炉が延命されており、さらに9つの原発が2020年までに設計寿命に達する。政府はそれらに代わる “プランB”を持っていないため、これらの原発の運転期間は延長されることになるだろう」と述べた。

国際環境NGOグリーンピース

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