2020年東京オリンピック・パラリンピック水産物調達基準の改善を ~真に持続可能性に配慮したオリンピックへ~
RELEASE OCEAN 2017.03.06

2020年東京オリンピック・パラリンピック水産物調達基準の改善を ~真に持続可能性に配慮したオリンピックへ~

国際環境NGOグリーンピース・インターナショナル(以下、グリーンピース)は、3月1日、国際オリンピック委員会、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(以下、組織委員会)、公益財団法人日本オリンピック委員会、東京都に対し、組織委員会が提供する飲食サービスに使用される水産物について、「持続可能性に配慮した調達コード」および「水産物の調達基準」(注1)の改善を求め、要請書ならびに責任ある調達基準のための提案書を提出しました(注2)。
グリーンピースは、現在策定の最終過程にある「水産物の調達基準(案)」は、持続可能性の指標を築くには不十分であり、東京大会で非持続可能もしくは非倫理的に調達された水産物が『持続可能な水産物』として提供される可能性があるとして懸念しています。特に、絶滅・準絶滅危惧種を含む、脅威にさらされている種の調達を確実に禁止できないこと、また、完全なトレーサビリティと透明性が必須要件として定められていないため、調達基準を満たしていない水産物が提供される可能性があるばかりか、それを確かめる術すらないことは大変な失陥です。水産物の調達基準は、少なくともロンドン大会のガイドラインと同等のもの、可能であればそれ以上を目指すべきです。

さらに、組織委員会は、認証水産物の調達を推奨していますが、現時点では持続可能な調達を担保するのには脆弱なマリンエコラベル(MEL)といった認証制度を是認しており、このままでは持続可能な東京大会の実現が叶いません。これを受け、大会における調達だけでなく、日本市場に与える混乱と負の影響も懸念されます。

グリーンピース・ジャパン 海洋生態系担当 小松原和恵は、「オリンピック・パラリンピックは、開催国が誇る取り組みを世界中に知ってもらう千載一隅の好機です。ロンドン大会を契機に持続可能な水産物の調達がレガシーとして引き継がれてきましたが、組織委員会が調達基準を改善しない限り、東京大会はその流れを後退させることになります。世界最大級の水産物市場を有する日本が、世界の海洋生態系と水産資源を守るベスト・プラクティスを示せることを望みます」と述べました。

(注1)オリンピック・パラリンピック組織委員会「持続可能性に配慮した水産物の調達基準(案)

(注2)国際環境NGOグリーンピース・インターナショナル(本部)

要請書:”Statement on Tokyo Olympics Sustainable Fishery Products Sourcing Code”(英語)

提案書: “Criteria for responsible seafood sourcing at the Tokyo 2020 Olympics” (英語)


国際環境NGOグリーンピース・ジャパン

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