【12月15日】締め切り間近、農薬基準のパブコメ  あなたの声でもうひと押し!
FOOD 2018.12.12

【12月15日】締め切り間近、農薬基準のパブコメ あなたの声でもうひと押し!

ミツバチの大量死に関係し、子どもの脳や神経の発達にも悪影響が指摘されているネオニコチノイド系農薬。

これまで、署名やパブコメで、「ミツバチを守ってください!」、「新たなネオニコ系農薬よりも有機農業を」、「むやみに農薬を使わないお米がいい」など、多くの皆さんが政府に意見を届けてきましたね。

去年の7月に環境省へ署名提出した時には、「昆虫など陸上の生態系を農薬から守る仕組みは必要だと考えている」と回答がありました。その後、これまでの魚や藻などの水中の生物に加えて、「陸生生物にも農薬登録保留基準を設定する方向で検討を始める」という方針が打ち出されました。*1

環境省の農薬登録保留基準というのは、農薬を登録(承認)したり、承認し続けるかどうか再評価したりするとき、環境の面から問題がないかを判断する基準のことです。

そして、いま、その新しい基準の決め方(「生活環境動植物に係る農薬登録基準の設定について(第一次とりまとめ)(案)」に関するパブリックコメントが募集されています。

【12月15日】締め切り間近、農薬基準のパブコメ  あなたの声でもうひと押し!

ミツバチはどうなるの?

環境省は、自然環境への影響から生物や生態系を守るという立場から、農薬の基準を作ります。

これまでは「水産動植物」として魚などに評価対象が限られていました。しかし、新しい基準設定にあたっては、水草や陸域の生き物も含む「生活環境動物」へと範囲が広げられます。

今回の案の中で、新たに対象になる生きものは、水草と鳥類です。

陸上の生きものとして初めて対象となった「鳥類」は、田んぼや畑の周りで餌をとったり水を飲んだりすることで、農薬の影響を受けることが問題になっていたので、重要な前進といえます。

では、ネオニコチノイド系農薬等の影響を受けやすいハチ*2はどうでしょう。

今回の案では、野生のハチは、「今後検討を進め、必要に応じて対象に加える」とされ、方向性はあるもものまだ対象に含められていません。

でもハチは、

・欧米などで、農薬による被害の恐れがあるためハチのリスク評価や農薬規制が行われている

・日本でも養蜂用ミツバチに対する農薬の急性毒性試験のデータが蓄積されている

・最近の調査研究では農薬の影響を示す知見が得られている

など、重要性や、一定の情報が蓄積できています(5ページ、6ページ)。

野生のハチも早急に対象に含める必要があります。

【12月15日】締め切り間近、農薬基準のパブコメ  あなたの声でもうひと押し!

環境省は予防原則を活かして、ミツバチを守って

環境省は、今年4月に閣議決定された第5次環境基本計画で「予防的な取り組み方法」をうたっています。*3

その基本的考え方は、

”対策の遅れが大きな被害につながる懸念がある場合は、科学的に不確実であること理由に対策を遅らせる理由とはせず、科学的知見の充実に努めながら、予防的な対策を講じる”、

と予防原則に近いものです。

ネオニコチノイド系農薬のハチへの影響はすでに多くの事例があります。花粉を運んで実りをもたらす重要な役割の大半を野生のハチが担っていることも明らかになっています。

ですから、野生のハチも評価対象に加えるべきです。

実際、EUではネオニコ系農薬の使用はほぼ全面禁止、アメリカでもデータが集まるまで新しい用法や用法の変更は保留とされています。

今後、日本でも、農薬の影響を受けやすいハチを守り、生態系に悪影響を与える恐れのある農薬の被害を拡大させないためにも、野生のハチも今すぐ評価対象にいれてください、という“もうひと押し”する意見を送りませんか?

 

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パブコメ募集情報はこちら

「生活環境動植物に係る農薬登録基準の設定について(第一次とりまとめ)(案)」に対する意見の募集(パブリックコメント)について

ここで、パブコメ対象の第一次とりまとめ(案)などの書類が入手できます

意見の提出方法:

パブコメのフォームから送る場合は、 こちらのページの下の方にある「意見提出フォームへ」という黒いボタンをクリックして進んでください

そのほかの提出方法は以下をご覧ください

締め切り 2018年12月15日17:00(郵送の場合はこの日に必着)

送り先

〔1〕電子メールの場合 mizu-noyaku@env.go.jp

〔2〕ファックスの場合 FAX番号 03-3501-2717

〔3〕郵送の場合 〒100-8975 東京都千代田区霞が関1-2-2

宛先 :

 中央環境審議会土壌農薬部会農薬小委員会事務局 環境省水・大気環境局土壌環境課農薬環境管理室 御中

件名:

「生活 環境動植物に係る農薬登録基準の設定について(第一次とりまとめ)(案)に 対する意見」と書く。(※郵送の場合は封筒の表面に)

差出人情報:

住所・氏名(企業・団体の場合は、会社名/部署名/担当者名)

職業:

連絡先( 電話番号faX番号: 電子メールアドレス)

意見を書く時の注意:○ ページの○○行目 、○ページの○○項目などと 該当箇所も書く

 

 

グリーンピースでもパブコメを書きました

❏ 野生のハチ類の導入について

<該当箇所> 9ページ3段落目~

野生のハチについても早急に評価対象に追加すべきである。

第一次とりまとめ(案)の中でも指摘されているとおり、飼育ハチと異なり巣箱移動による農薬散布を回避できないことや、最近の調査研究では農薬の影響を示す知見が得られている。

受粉多くの部分を担う野生のハチの役割は、生物多様性の豊かさのためにも、特に重要な動物として、評価対象に追加することは第一次とりまとめ(案)の段階で明記するべきである。

また、農薬による亜致死レベルの影響が巣の維持に影響を与えることから慢性影響の評価も早急に必要と考えられ、タイムラインを明記していただきたい。

<該当箇所> 6 ページ4 行目

「必要に応じ、」を「早急に」としていただきたい。

 

❏ 農薬登録基準の設定方法について

<該当箇所> 7ページ 9行目〜11行目

鳥へのばく露経路では、摂餌と飲水の急性影響のみが挙げられている。

近年ドローン使用により、農薬が高濃度で積載・散布される傾向が強まっており、ドリフトの影響が問題になっていることから、散布後の吸入も含めて評価するべきである。

 

❏ 土壌生物について

<該当箇所> 5ページ26行目~6ページ

現在使用されているものの中には残留性の極めて高いものもある。

節足動物、ミミズ、非標的土壌微生物、その他の非標的土壌生物、非標的植物についてもリスク評価の対象としていくことを検討いただきたい。散布される農薬の他、苗の土に予め施されている殺虫剤、殺菌剤があり、それらが規定どおりに使用されているとは限らず、また使用回数に適切に算入されているとはかぎらず、表示と異なる場合などもあり(特に接木苗など)*、認識されていないところで汚染が進んでいるおそれがある。(*グリーンピース・ジャパン「苗の残留農薬検査にみる農薬の「適正使⽤」の限界」2016.6.20

https://www.greenpeace.org/archive-japan/Global/japan/pdf/20160620_Briefing_Seedling.pdf

 

□登録保留基準の設定について

<該当箇所> 6~7ページ

複数の農薬による複合影響についても考慮すべきである。

<該当箇所> 6ページ14行目、7ページ7行目

水域の生活環境動植物については、試験種数に応じた不確実係数(1~10)、鳥類については感受性差を勘案した不確実係数(1又は10)を適用して評価するとされている。しかし、農薬に対する感受性は種によって差が大きい場合もある。また、製剤の原体以外の成分によっても影響は大きく異なる可能性がある。生活環境動植物については、まだ試験成績などリスク評価に必要なデータは十分ではないが、実験環境の試験結果を実際の生態系での影響にそのまま活用することも難しいため、第5次環境基本計画にもうたわれているように、予防的な立場にたち、従来から採用されてきた10またはそれ以上とすべきである。

<該当箇所> 9ページ 4〜5段落目 34ページ 行目

慢性毒性の検討の必要性が挙げられているが、繁殖毒性のリスク評価はぜひ追加していただきたい。また、1日よりは長いが、次世代まで至らない中程度の期間の毒性のリスクについても検討するべきである。

 

❏ 被験物質について

<該当箇所>23 ページ 1)被験物質

評価対象農薬の原体を被験物質とする、とされているが、製剤によっては非標的生物にも毒性が強く現れる薬品が使われている場合もあり、また、製剤によっては原体が10%程度のものもある。農林水産省では農薬登録申請に際して製剤の試験成績も提出させており、それらのデータも共有して検討すべきである。

 

❏全体

<該当箇所>

新たな農薬登録保留基準設定予定について、タイムラインを入れていただきたい。

==============

*1 ブログ「環境省、野生のハチたちも農薬から守る方針を決める」2017.7.19

*2 環境省が守るのは、自然の中にいる野生のハチ。養蜂家が飼育しているミツバチは「家畜」として、農薬影響の調査や保護は農林水産省に責任がある。

*3「不確実性を有することを理由として対策をとらない場合に、ひとたび問題が発生すれば、それに伴う被 害や対策コストが非常に大きくなる場合や、長期間にわたる極めて深刻な、あるいは不 可逆的な影響をもたらす場合も存在する。 このため、このような環境影響が懸念される問題については、科学的に不確実である ことをもって対策を遅らせる理由とはせず、科学的知見の充実に努めながら、予防的な 対策を講じるという「予防的な取組方法」の考え方に基づいて対策を講じていくべきで ある。」(第5次環境基本計画より)

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ライター 食と農業チーム 関根

食と農業チーム 関根

関根 彩子 Ayako Sekine
食と農業担当キャンペーナー 
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