やっぱりネオニコは危険ーEUの研究報告書が再確認
FOOD 2018.03.05

やっぱりネオニコは危険ーEUの研究報告書が再確認

こんにちは、食と農業担当の関根です。

桃の花ひらく地方にも、まだ雪深い地方にも、少しずつ春が近づく頃ですね。

今年の2月28日、ネオニコチノイド系農薬のハチへのリスクを調査してきた欧州食品安全機関(EFSA)が新たな評価報告書[1]を発表しました。

ネオニコは、やっぱりハチに危険

 

EFSA は欧州連合(EU)の科学的評価機関で、この機関による以前の研究にもとづいて、EUでは2013年末から3種類*のネオニコチノイド系農薬について部分的に使用が規制されています(*イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサム)。

今回の報告書は、この3種類のネオニコチノイド系農薬のリスクを再評価したもの。養蜂家や養蜂団体、化学メーカー、NGO、各国当局など幅広い組織から寄せられた1500もの論文を詳しく検討しています。

そして、ハチの種類や農薬の用途や摂取の経路(たとえばハチが集める花粉やハチミツ、水などを経由した摂取やコーティングした種子の粉塵にさらされるなど)によってリスクは様々だが、総じてネオニコチノイド系農薬がハチ類にリスクをもたらすことが再確認された、と結論しました。

ネオニコは、やっぱり土壌に残留する。

 

報告書は、状況によってはネオニコ系農薬が土壌に残留することも指摘し、土壌に残留した農薬が新しく植える作物に吸い上げられて、花粉や花蜜に到達することになる可能性にも言及しています。

 今回の評価では、飼育されているミツバチの他、野生のハチについても対象としていて、野生のハチのデータは限られていたとしながらも、ネオニコチノイド系農薬の農地での使用は飼育ミツバチ・野生のハチ類両方にリスクになる、としています。

この調査結果を受けて、3月22日にはEU委員会で、これらのネオニコ系農薬の使用を全面的禁止するかどうか、各国の投票が行われる予定です。

私たちもネオニコフリーがいい!

 

日本でも、農林水産省の調査では、ミツバチの大量死が多く発生しているのは水田であり、その原因は農薬である可能性が高いと結論しています[2]。そして、死んだハチから最も多く検出されているのもネオニコチノイド系農薬。

しかし、日本政府はネオニコなどの農薬の使用規制には向かっておらず、むしろ用途を拡大しており、残留基準もゆるくする傾向にあります。

でも、政府のそんな傾向とは逆に、農薬の多用に疑問を投げかける声や、農薬などにたよらない有機農業を支持する動きや意見の表明が、農家や消費者、地自体、企業などからもでてきています。

たとえば、最近では、全国スーパーのイオンが、有機農産物の需要の伸びを期待しながらも、供給不足の状態が続いていると表明したばかり[3]。

 都道府県の間でも、水田での農薬散布の費用が農家の負担になっている、等の意見がでてきています。[4]

こうした動きをリードしているのが私たち消費者の声やチョイス。ネオニコフリーがいいという声をもっともっと大きくしていきましょう。

あなたもオンラインアクションに参加して、農家のみなさんの声をさらに大きくしていただけませんか。どれだけたくさんの農家や消費者が、安全安心のお米を求めているか、政府に伝えましょう。まだの方はぜひお願いします!

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[1] Neonicotinoids: risks to bees confirmed (「ネオニコチノイド:ハチへのリスクは確認された」とするEUのプレスリリース。報告書へのリンクあり)

[2] 農林水産省プレスリリース「蜜蜂被害事例調査(平成25年度~27年度)の結果及び今後の取組について」2016年7月7日

[3] 「有機農産物足りない 大手スーパー増産要請 農水省全国会議」日本農業新聞 2018年03月03日

[4]「コメ着色粒の混入限度、秋田など12県緩和求める」 市民団体調査 河北新報 2017年09月08日

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ライター 食と農業チーム 関根

食と農業チーム 関根

関根 彩子 Ayako Sekine
食と農業担当キャンペーナー 
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