肉食と環境破壊の驚くべき意外な関係
FOOD 2018.03.17

肉食と環境破壊の驚くべき意外な関係

こんにちは、広報担当の土屋です。
みなさんは、「食べる」という行為と、地球環境とのつながりについて、考えてみたことはありますか?前回のヴィーガンシェフインタビューに続いて、なかでも「肉食」が地球に与えている影響の大きさを見てみましょう。

写真:肉中心の食事(スロヴェニア)

森林と水が失われている

 

スーパーやファストフードで提供される肉の生産方法について、日常生活で考える機会はあまりないかもしれません。

現在主流になっているのは、大規模で集約的な工業型の生産方法です。


写真:大規模な工業型畜産で育てられる牛(ブラジル・アマゾン)

家畜の放牧地を確保したり、飼料を生産したりするために、森林伐採による農地開発が世界的に進んでいます。いま、地球の陸地の26%が、家畜の放牧地に使われています*1。

また、世界中の農地の大部分、なんと75〜80%が、家畜用の飼料の生産に使われています*2。

畜産を含める工業型の食料システム全体が、森林破壊の原因の80%を占めるともいわれています*3。


写真:大豆を生産するために伐採された熱帯雨林(ブラジル・アマゾン)


家畜の排せつ物が水路に投棄され続けることで、海洋や河川における貧酸素水域(デッドゾーン)が急速に増えています。

1992年から現在までにデッドゾーンの数が75%増加したとされています*4。その名の通りデッドゾーンでは、酸素が欠乏しているので、一部の微生物を除き、生きものが生息することはできません。そのため、生物多様性が失われる原因となっています。

気候変動を加速している

 

気候変動の原因として有名なのは、火力発電など石炭や石油を使う産業かもしれません。
しかし、大規模な森林破壊、家畜の排せつ物などが原因で、いまや畜産業が排出する温室効果ガス(GHG)は全体の14%を構成し、気候変動をおしすすめる要因となっています。

それは、地球上の全ての交通手段(車、トラック、飛行機、船舶、列車)が排出する量と同レベルです。それほどに、工業型畜産は、気候変動に影響を及ぼす存在となっているのです*5。

子どもたちに健康的な未来と地球環境を残すのは、大人の責任です。それなのに私たちは今、重大な過ちを犯しているのではないでしょうか?

写真:オーガニックの給食を食べる子ども(ハンガリー)

6歳の子どもが解決しようとしたらどうなる?

 

そこでグリーンピースでは、もし6歳の子どもに問題の解決を任せたら、どうなるのかを予想してみました。動画:「チーム・プランツ」をクリック!

か、かわいいっっ!!!!

しかし、いくらかわいくても、6歳の子どもたちに、この問題を丸投げするわけにはいきませんよね。

私たち自身と地球の健康を損なっている工業型畜産に対処するため、グリーンピースでは、食肉と酪農製品の消費量と生産手段を世界規模で変えるための呼びかけを行っています。

目指しているのは、政府が大規模酪農(メガファーム)よりも、自然と調和した生態系農業*6を支援する政策へと転換し、より健康的な野菜ベースの学校給食を増やすことです。

同時に、農家と力を合わせ、健全で公正な食料の供給システムを整え、どのようにしたら食肉の消費を減らせるかを考えていきます。

写真:生態系農業のファームの牛とその子ども(ケニア)

あなたが9歳であろうと90歳であろうと、食肉や酪農製品とどう付き合うかは、私たち全員の暮らしに関わる問題なのです。

この話題をシェアしてください。

 

地球が重要な局面を迎えている今、それに対応する新たな世界規模のムーブメントが巻き起こっています。それはまだ始まったばかり。

子どもたちや、地球の健全な未来のために、私たち全員ができることがもっとあるはずです。

チーム・プランツの子どもたちと共に、あなたに問いかけます。この現状を変えたいと思いませんか?

まずは、家族や友人と、この話題をシェアしてみてください。

写真:野菜中心の食事(ウィーン)

グリーンピースは、政府や企業からお金をもらっていません。独立した立場だからこそできる活動で、私たちの知らないところで進む環境破壊や生態系への影響を明らかにしています。寄付という形でも一緒にグリーンピースを応援していただけませんか?

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*1  Greenpeace livestock vision towards 2050

Ripple, W. J., et al. 2014. Ruminants, climate change and climate policy. Nature Climate Change,  4: 2–5.

*2 Greenpeace livestock vision towards 2050

Foley, J. A., et al. 2011. Solutions for a cultivated planet. Nature, 478: 337–342.

*3 Greenpeace livestock vision towards 2050

*4 Greenpeace livestock vision towards 2050

Diaz, R. J., Rosenberg, R. 2008. Spreading dead zones and consequences for marine ecosystems. Science, 321: 926–929.

Díaz, R. J., Rosenberg, R. 2011. Introduction to environmental and economic consequences of hypoxia. International Journal of Water Resources Development, 27: 71–82.

Ripple, W. J., et al. 2017. World Scientists’ Warning to Humanity: A Second Notice. BioScience, 67: 1026–1028.

*5 Greenpeace livestock vision towards 2050

IPCC 2014: Smith, P., et al. 2014. Agriculture, Forestry and Other Land Use (AFOLU). In: Climate Change 2014: Mitigation of Climate Change. Contribution of Working Group III to the Fifth Assessment Report of the Intergovernmental Panel on Climate Change [Edenhofer, O., et al. (eds.)]. Cambridge University Press, Cambridge, United Kingdom and New York, NY, USA.

*6 生態系農業:私たちに、健康的な農業と豊かな食生活を約束してくれるのは、有機農業や自然農法などの”生態系農業”です。 自然と生物多様性を大切にし、古くからの知恵と最先端の農業技術をかけあわせた農法です。 巨大企業を中心とした”工業型農業”ではなく、人々と農家、つまり消費者と生産者を中心におき、コミュニティのつながりを深めます。より詳しくはこちら 

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ライター 広報 土屋

広報 土屋

土屋亜紀子 Akiko Tsuchiya
広報担当。北極から南極まで、国内外のキャンペーン情報を発信します。自然とともにある暮らし、オーガニック食材・玄米菜食を中心とした食養を実践中!とにかく猫をはじめとする動物が好き。

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