【食品ロス編】ドイツの市民と一緒に、循環する暮らし方を考えたら、ワクワクする未来が見えてきた
ENERGY 2018.11.12

【食品ロス編】ドイツの市民と一緒に、循環する暮らし方を考えたら、ワクワクする未来が見えてきた

皆さんこんにちは。広報担当の土屋です。

先日、エネルギー担当の石川とともに、ドイツにある自然エネルギー100%を供給する協同組合、グリーンピース・エナジー(GPエナジー)のイベントへ参加するため、ベルリンに行ってきました。

いかに暮らしの中のムダを減らし、循環させられるかを話し合う

2年に1回に開催している「エナジーコングレス(エネルギー会議)」は市民に開かれた場で、エネルギー以外にも3つのテーマ「食品ロス」「省エネ」「ごみを減らす」を話し合うワークショップがありました。

「食品ロス」と「省エネ&ゴミを減らす」の2回に分けて、イベントの様子をお伝えしていきます。イベントの全貌は、こちらのブログでご紹介しています。

まず、イベントに参加して印象的だったのは、環境にやさしい暮らし方について真剣に考える、ドイツ中から集まった熱い市民の姿です。若者からお年寄りまで、自分の地域のことや、経験を共有していく、とても有機的な空間でした。

【食品ロス編】ドイツの市民と一緒に、循環する暮らし方を考えたら、ワクワクする未来が見えてきた

イベントの様子 (c) Christine Lutz / Greenpeace Energy

ドイツで年間1800万トン、毎秒313kgの食品が廃棄されている

私たちが参加したテーマは「食品ロス」。フードロスとも称され、近年、まだ食べられる食品が大量に廃棄されている事態に人々が気づき、廃棄を減らすための取り組みが世界中で広がっています。

ドイツでは年間1800万トンの食品が廃棄され、それは毎秒にすると313kgになるそうです*1。その約半数に当たる、990万トンの食品の廃棄は、避けられるはずと言われています。

日本でも、毎年2775万トン以上の食品が捨てられています。そのうち食べられるはずの食品ロスは政府発表で約621万トン。およそ半数は、家庭ごみから出ていると言われています*2。

ワークショップでは、「食品ロス」を減らすために、暮らしの中でなにができるのか、というアイデア出しを行いました。そのアイデアを、具体例も交えて紹介していきたいと思います。

【食品ロス編】ドイツの市民と一緒に、循環する暮らし方を考えたら、ワクワクする未来が見えてきた

参加したワークショップの様子 (c) Christine Lutz / Greenpeace Energy

 

<スーパー編>

・消費・賞味期限が近い商品を無料で提供する

まだ食べられるものの廃棄を避けるため、無料か割引して提供するというもの。日本でも一日の終わりには、見切り品という形で安く手に入りますね。

ドイツでは、「Food sharing(フードシェアリング)」という市民のイニシアチブによる団体が、スーパーから廃棄食品を集めて必要な人々に配る取り組みが進んでいます。そこから更に進化して、昨年、廃棄される食品のみを扱うスーパー「SirPlus(サープラス)」も誕生し、市民の人気を博しているそうです。

デンマーク発のアプリで、今ヨーロッパの都市で人気になっているのは、「Too good to go(トゥーグッドトゥゴー)」。レストランでランチ後や、閉店間近に、余剰食品を通常料金よりも安く買えるという仕組みで、日々参加店が増えています。

日本でも、余った食材や規格外品を安く販売する通販サイトや、サルベージパーティといって、家庭で余っている食品を持ち寄り、みんなで料理を楽しむイベントも広がっています*3。

【食品ロス編】ドイツの市民と一緒に、循環する暮らし方を考えたら、ワクワクする未来が見えてきた

ドイツの野菜や果物

 

・同じ商品の、ブランド数を減らすことで、廃棄率を減らす

例えば牛乳。ドイツのスーパーに行けば10種類以上ものブランドが置かれています。選択できること自体は楽しいものですが、それぞれに無駄が生まれているはずではないかという意見が出ました。ブランドの種類を絞れば、生産段階や、廃棄される無駄が減るのでは?というアイデアです。

・食品廃棄に課税する

全てのスーパーに、食品の廃棄量のデータを公表してもらい、廃棄の量に応じて税金をかけるというもの。すでに、日本ではお店などから出てる事業系ごみは有料ですが、工場など大規模でなければ罰則規則はなく、スーパーやレストランからでる食品ロスの活用はあまり進んでいないそうです*4。

まずはデータを公表し、透明性を保つというのは、人々の意識を変えるのに効果的です。グリーンピース・ジャパンが今年、国内大手スーパー5社でウナギの蒲焼きが年間2.5トン廃棄されている、という調査結果を発表したところ、ウナギは絶滅が心配されていることもあり、全国メディアが取り上げ、ツイッターでも話題となりました。どれだけの量を無駄にしているかを知るだけでも、人々の食品ロスに対する意識は変わってきます。

 

<食育編>

・学校やコミュニティ施設といった公共の場で、共同農園を作り、収穫したものを皆で料理し美味しくいただく

食べ物を育てる段階から関われば、その大変さや収穫の喜びも味わえます。自分の育てたものだったら、可愛がって、無駄なく全部食べれるのではないでしょうか。そもそも、食べ物への感謝の気持ちをもう一度思い起こすことが、私たちの消費スタイルを変えるきっかけになるかもしれません。

・地元でとれた旬の、フェアな食べ物を選ぶ

日本もドイツも、スーパーでは食品が溢れています。充分に食べられない家庭も少なくないのに、大量に捨てられている背景には、大量生産・消費型の限界があると思います。

地球の裏側から輸入されて来た食べ物が、地元で生産された食べ物よりも安いって、なにかが変です。その農園で働く人々は、まともな暮らしが送れる報酬を得られているのでしょうか。それは化学製品や機械が中心で、人々の暮らしを中心にした農業ではないかもしれません。

私たちが値段だけではなく、フェアに生産されたのか、地元でとれた旬のものか、という視点を持てば、食品ロスを防ぐ以上に、地産地消を通じた地域のつながり強化など、ポジティブなインパクトを生むことができると想像します。

ベルリン市内を散策していると、あちこちにオーガニックスーパーを見かけました。お店に入ると、品揃えの豊富さ、値段が求めやすい価格であることに驚くとともに、ナッツやお米、パスタなどは量り売りスタイルの、プラスチックごみを出さない仕組みが広がっていることを実感できました。

【食品ロス編】ドイツの市民と一緒に、循環する暮らし方を考えたら、ワクワクする未来が見えてきた

オーガニックスーパーにあった量り売りの豆 (c) Greenpeace


エネルギーも循環型へ

最後に忘れないでほしいのが、エネルギーも循環型にしていく必要があるということです。

持続可能な自然エネルギーを家庭で消費できるよう、パワーシフトキャンペーンでは、自然エネルギーを重視している電力会社を紹介しています。ぜひご家庭の電力をスイッチするのに、参考にしてみてください。

👉 http://power-shift.org/

 

【お知らせ】

日本でもクリーンな電力会社に切り替えることは自然エネルギー転換を起こしていくためにできるのこと1つです。11月14日(水)に電力会社の切り替えについてお話しするイベントを開催します。当日はグリーンピース・エナジー社訪問の様子も詳しくお話します!

「自然エネルギー100%社会に向けたはじめの一歩 ~クリーンな電力会社にスイッチ!」

日時:11月14日(水)13時半から

場所:ヤマナシヘムスロイド(〒107-0061 東京都港区北青山1-5-15)

お申し込み:下記のメールアドレスに、お名前とご連絡先(メールアドレス等)を明記の上、お申し込みください。

energy.jp@greenpeace.org

おうちの電気をパワーシフトする

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ライター 広報 土屋

広報 土屋

土屋亜紀子 Akiko Tsuchiya
広報担当。北極から南極まで、国内外のキャンペーン情報を発信します。自然とともにある暮らし、オーガニック食材・玄米菜食を中心とした食養を実践中!とにかく猫をはじめとする動物が好き。

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